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玄関を開けると、
お酒やらカップラーメンが入ったレジ袋をもった辰哉。
「やほー」
「やほー、て。家にいなかったらどうしてたの？」
「いなかったら帰ってたけど、絶対いると思った」
「なんで？」
「暇だからあいつと飲みに行こうとしてたんでしょ…
あ、ファッションショーってこれのことか！」
リビングに入っていった辰哉は
床に散らばった服たちを見て笑った。
あのワンピースはもう脱いで綺麗に畳んである。
今は仕事にも着ていけるようにと買った、
タイトスカートとブラウスを身につけていた。
「たつのせいで暇になったから、買い物してきた」
「おー、すげえ買ったな！…あ、そのスカートも？」
「うん、スカートと、ブラウスも。どう？」
目の前でくるん、と回ってみせると
品定めするかのように顎に手を当ててジッと見てくる。
「…うん、いいねえ。お尻の辺りが特に」
「ちょっとどこ見てんの？」
「そのブラウスけっこう透けてない？大丈夫？」
「そういうデザインなの。下にちゃんと着るから」
「えーマジ？見えちゃうよ、ブラ」
目を細めながらジリジリと近づいてくる辰哉の頭を
軽くはたいた。
「そんなふうに見る人いないし」
「いや分かんねーじゃん！男は見るって！」
「たつだけだよ！」
「いーや、あいつも見るね」
「あいつって？」
「ラウール」
ポカン、と辰哉を見ると
首の後ろに手をやってわずかに顔をしかめる。
「あいつお前のこと狙ってるよ？」
「うん、そうかもね」
「は、気付いてんの？
気付いててふたりで飲み行こうとしたの？」
「もしかして…ってくらいだけど！
別に行ってもいーでしょ。わたし彼氏いないし」
「あ、でも今日ラウールに、
Aには彼氏いるって言っちゃったわ」
「は、」
あはは！と笑った辰哉の顔を凝視する。
「ねえなんでそんなこと言うの！」
「え〜だって告られたらどうすんのよ」
「え？そしたら真剣に考える」
「は、付き合うってこと？」
「それは分かんないけど。
でもデートしてもいいなって思ってたのに！」
せっかくワンピース買ったんだよ！と畳まれたそれを
指差して、しまった、と思った。
これはたつに見せたくなかったやつ…………。
でも時すでに遅し。
ジトッとした目の辰哉がニヤリと口角を上げる。
「……へえー、デートねえ。
俺にも見せてよ。そのワンピース」
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藤野(プロフ) - エリさん» エリさま、最後まで読んでいただきありがとうございます…！そして嬉しいお言葉、恐縮です（ ; ; ）♡次は白さんのお話を書きたいと思っておりますので、ぜひぜひ読んでいただければ嬉しいです♡これからもよろしくお願いいたします！ (9月9日 23時) (
レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
エリ(プロフ) - おつかれさまでした！本当に、素敵すぎる作品でした♡きっとこれからも何回も読み返してしまうと思います。今回のラウちゃんが可愛かったので、年上のお姉さまに必死なラウちゃん見たいです…(/ω＼*)これからも応援してます♡ (9月2日 22時) (レス) @page48 id: 75cad7619e (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - ひなこさん» ひなこさまありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…（ ; ; ）少しでもドキドキしていただけていたら幸いです…！次の作品も楽しんでいただけるように頑張ります！♡ (8月25日 23時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
ひなこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！リアコふっかのかっこいい部分とふわふわな部分具合が丁度良くて、主人公もとても可愛かったです♡何気ない日常でのプロポーズも本当に素敵でした！次回の作品も楽しみにしてます♩ (8月24日 23時) (レス) @page48 id: 3d8e593499 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - lncjさん» いつもコメント嬉しいです（ ; ; ）♡ありがとうございます！完結までお待たせしてしまったのに、最後まで読んでいただき本当に感謝です…。次の作品も、また読んでいただけたらとってもとっても嬉しいです（ ; ; ） (8月23日 13時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤野
| 作成日時：2022年3月4日 17時
