_ ページ3
.
「 入ればいいさ 」
今から見るものは お前ら人間がした事だ、
と 鋭い瞳で審神者を睨みつける。
「 ありがとう 」
審神者はそれだけ言って 、 黙り込む。
三日月宗近に誘導されるように 本丸の中へ足を踏み入れれば、
壁は剥がれ落ち、あちらこちらに血がこべり付いていた。
「 私が居るということを秘密に、皆を手入れ部屋へ集めて下さい。____ああ、もし私が何か危害を加えれば、前任のように殺してもらって結構なので 」
内装を見極めながら 審神者は三日月宗近に言う。
「 前任を殺めた事を何故___
少し待っていろ 」
彼自身は、審神者に嵌められたことに気付いていない。
スタスタと廊下を歩く三日月宗近の背中を見送り、審神者と清光は 手入れ部屋へ入る。
「 手入れ部屋も いつから使っていないんだろう 」
畳に触れれば 大量の埃が審神者の指に絡み付く。
しかし、それも束の間。
審神者が触れたその畳はみるみる綺麗になっていった。
「 人間…? 」
「 ええ、人間です。
私が怪しいですか?
____薬研藤四郎 」
審神者は 薬研藤四郎を見つめながら 先程三日月宗近に話した言葉を繰り返した。
前任のように殺しても構わない、と。
すると彼は 三日月宗近と同様驚いた顔をして 綺麗になった手入れ部屋へ 入る。
薬研藤四郎を先頭に怪我を追っている刀剣たちがズラズラと入ってくる。
皆、審神者を見ては 驚いた顔をして 警戒している。
「 さて、手入れをしようか 」
審神者はそう言って、静かに目を閉じた。
.
124人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鶴(プロフ) - 椿さん» ご意見、ありがとうございます(´;ω;`) (2019年5月8日 22時) (レス) id: f7d2eb1740 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 今まで通りがいいです! (2019年5月8日 22時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
くれは卍(プロフ) - 【改】が更新されるのを待ってます!頑張ってください! (2019年4月5日 22時) (レス) id: 325596c204 (このIDを非表示/違反報告)
キリンロング - 【改】が更新されるのが楽しみ過ぎて夜しか眠れません(真顔)。 (2019年3月30日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆらん | 作成日時:2019年3月26日 10時