35 故障 ページ35
「う〜〜あつい〜〜」
今日は久々に天気が良い、梅雨も明けて夏も本番に入り気温も30度を余裕で超えるような日が続いていたのに、私の部屋というとクーラーがどうも不調らしく、冷房にして設定温度を下げても全く部屋が涼む気配がなかった。
「どうしたらいいんだ〜、大家さんに連絡すればいいのかあ…？」
「なにがですか？」
もういっそ外の方がもしかして涼しいんじゃないかと思いベランダでうちわを仰ぎながら呟くと、隣からしゅうさんがひょこっと顔を出した。
「しゅうさん！こんにちわ〜…実はエアコンが調子悪くて、全然涼しくならないんです…」
「えっ、あ〜でも、俺直せるかも」
「本当？！ですか？」
「いまから行っても大丈夫ですか？」と聞いてくるしゅうさんに対して「お願いします！」と返すと早速彼は私の部屋にやってきては、椅子にひょいと登ってエアコンを簡単に解体した。
「あーーー、多分ここかなあ…？」
「わ！汚い…このせいですかね…？」
解体されたエアコンの中のフィルターはかなり埃まみれになってしまっていた、私はまだこの部屋に引っ越して間もないので、きっと前の住人の方が住んでたころからあまり掃除されずに放置されてしまったものが、原因になってしまっているんだろう。
「でも、これくらいなら多分掃除すればなんとかなると思いますよ、ちょっと洗面台借りますね」
「あ！いや、私自分でできますよ〜！」
「ｲﾔｧ、汚いですから、Aさんに掃除させるわけには…」
しゅうさんの腕を引き止めようと掴むが彼は気にせず洗面台の方へ向かって汚れたフィルターをごしごしを手で洗い始めるので、それを黙って見ては、エアコンが効いていないせいでお互い汗がじわじわと出ていくのを感じた。
みるみる綺麗になっていくフィルターと同時に暑そうにしているしゅうさんを見て私はフェイスタオルでしゅうさんの頬に滴る汗をぽんぽんと触れるように拭き取ると彼はいつもの笑いに「なんか手術してるみたいですね」と付け足した。
「治りますかね〜」
掃除したフィルターを付け替えてエアコンのスイッチを入れると昨日と同じような冷風が流れた。
「うわ〜〜！！涼しい〜…しゅうさんありがとう…」
「お、よかった〜、とんでもないです…汗で色っぽいAさんも、見れました、ｶﾗﾈ…」
「ね、ねっとり気持ち悪いことを…！」
彼のこのテンションは変わらずだが、この日しゅうさんに助けてもらったことには変わりがない。
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lllsaitoulll(プロフ) - かびさん» ありがとうございます！ペース遅めですがよけえば楽しんでいってください！ (2020年6月9日 1時) (
レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
かび - 楽しませて貰ってます！更新待ってまーす！ (2020年6月8日 12時) (レス) id: a6577ee058 (このIDを非表示/違反報告)
lllsaitoulll(プロフ) - キアンさん» コメントありがとうございます(^O^)がんばります！ (2020年6月6日 1時) (レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
キアン(プロフ) - おわ〜展開が気になります！更新頑張ってください！ヾ(≧∀≦*)ﾉ〃 (2020年6月5日 7時) (レス) id: dc2584af8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斉藤 | 作成日時：2020年6月2日 1時
