11 迷子猫 ページ11
蘭がおすすめしてくれたスーパーに到着して店内を回ったが、確かに品揃えが良くてその上値段がかなり安かったので、好きなフルーツや野菜、使えそうな調味料などを購入して、家につく所だった。
「にゃーん」
「え？」
買い物帰りの家の目の前で、一匹の猫が私の足元にすり寄ってきた。
「か、かわいい……。」
スーパーの袋を一旦地面に置いて猫とすこし戯れる。トラ？みたいな茶色くて、眼が綺麗な緑色で毛がすごく整ってて野良猫のようには見えない。
「首輪とかはしてないけど、飼い猫？かな」
一度買い物袋を家に置いてこようと思い部屋の中に入ると、その猫も私の後ろを着いてくるものだから、再び外に出て近くに生えていた猫じゃらしに似た草で猫と遊んでいた。
「にゃろめ！」
後ろから男性の声が聞こえて、振り向くとかなり背の高い彼は焦ったような表情を浮かべて私と猫の方へ近づいては、今まで遊んでいた猫を持ち上げた。
「すみません…うちの猫が…。」
猫の飼い主さんであった。申し訳なさそうに猫を抱えたままお辞儀している。
「いえ！こちらこそすみません！人様の飼い猫と勝手に…。」
「たまに目を離すとベランダから勝手に散歩するんですよ…、むしろ家の前で相手をしていただいて、助かりました。ありがとうございます。」
ん？家の前ということは…この人も同じマンションの人？
「あの、挨拶が遅れてすみません、二階に越してきた佐倉と言います…。」
「！、そうなんですね！よろしくお願いします、一階に住んでいる鉢屋です」
にゃろめちゃんを間に挟んで今更ながら挨拶をする。私はいつも引っ越してもどうせ関わりがないだろうと思い近隣の方に挨拶をしたことがなかったけれど、蘭といい鉢屋さんといい、こんな出会い方をするんだったら、これからきちんと準備したほうがいいと心の中で反省していると、鉢屋さんの腕の中に居たにゃろめちゃんがするりと逃げ出し、また私の足元にすり寄ってきた。
「こら！にゃろめ！帰るぞ！」
鉢屋さんがにゃろめちゃんを叱って持ち上げようとするが、フイっと顔をそらして中々鉢屋さんの方へ行こうとしない。
「にゃろめ…俺より佐倉さんが好きみたいですね…」
「私が鉢屋さんの家までいけば着いてきますかね？」
わかりやすく落ち込む鉢屋さんに何故か私のことを好いてくれているにゃろめちゃんを、鉢屋さんの家に連れて帰るために鉢屋さんの部屋へ向かうと、よければお茶でもと、声をかけられた。
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lllsaitoulll(プロフ) - かびさん» ありがとうございます！ペース遅めですがよけえば楽しんでいってください！ (2020年6月9日 1時) (
レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
かび - 楽しませて貰ってます！更新待ってまーす！ (2020年6月8日 12時) (レス) id: a6577ee058 (このIDを非表示/違反報告)
lllsaitoulll(プロフ) - キアンさん» コメントありがとうございます(^O^)がんばります！ (2020年6月6日 1時) (レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
キアン(プロフ) - おわ〜展開が気になります！更新頑張ってください！ヾ(≧∀≦*)ﾉ〃 (2020年6月5日 7時) (レス) id: dc2584af8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斉藤 | 作成日時：2020年6月2日 1時
