太輔side ページ24
太輔side
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少し、怖い顔しすぎたかな。
俺にまで怯えた表情を見せるAをみて
少し冷静になった自分がいた。
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宏光とは、昔同じ森に住んでた。
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こいつは、俺と同じような姿をしてるけど
れっきとしたオオカミだ。
先祖に人間の血が混ざってるらしいから
こうして俺と同じような姿にもなれる。
一人ぼっちでいた俺に
俺と同じような姿で話しかけてきた時は
驚いたし、仲間がいたんだって思って
嬉しかった。
けど、オオカミの血のほうが強い宏光。
同じような姿になれるだけで
俺とは全然違ったんだ…
宏光は世渡りが上手いから
この姿は他の奴らには見せない。
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純血なオオカミ属からも
絶大な信頼を寄せられている宏光は
一人ぼっちの俺なんかと全然違ったんだ。
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だからきっと、
こいつがこの姿でAに近づいたのには
なにか理由があるに違いない…
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そう思ったら、
無意識に宏光を威嚇していた……
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作者名:Bear | 作成日時:2016年3月26日 11時