【テニプリ】聞く耳もたらすーその4【男主】

王神相搏つーその18 ページ43

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「おーいジロ君〜！って、誰にくっついてると思えば…」


「ま、丸井先輩…」


ジローさんが俺をぎゅうぎゅうと抱きしめている所に、山盛りのお盆を持った丸井先輩が目をぱちぱちさせた。


「あっ、丸井くんー！！！」


「いつの間に仲良くなったんだよぃ。
ま、取り敢えず飯食おーぜー」


「うん！！！」


丸井先輩が椅子に座ると、ジローさんはその隣にばっと飛び込んだ。
おお、さすが弟…


「Aちゃんはこっち！！！！」


ジローさんはそのままにっこりと隣の席を叩いた。


「え、じゃあ失礼します…鳳さんもお隣どーぞ！」


「ありがとう！」


俺が座ったのを見て、ジローさんがえへへ〜とこちらの肩に体重を預けてきた。


「Aちゃんは今日から俺の妹だよ〜」


「えっ唐突……俺男です……」


ジローさんがだって〜と続けようとしたら、何故か丸井先輩が｢お、おいジロ君やめろ…｣と止める。


「だって〜丸井くんが｢Aは俺の妹みたいなもんだからな｣って言ってたC〜
俺、丸井くんの事好きだから丸井くんの妹のAちゃんは俺の妹だよ〜！！」


「じっ、ジロ君！！」


それはなんと可愛いジャイアニズムだろう。
だがしかし聞き捨てならないことも聞こえたぞ、丸井先輩よ。


「だーれーがー妹だって？？？丸井先輩？？あ？？」


「悪かったって！！ほら、言葉のあやだろぃ！！」


そういった丸井先輩は頭を少し下げて、恐る恐るというように上目遣いでこちらを見る。
うっ、この人の自分が可愛いこと分かっててあざといポーズずるいよな…


「赤也は弟だけど、Aは弟ってより妹っぽいなって思ってたんだよ…」


「え、なんで… 」


「あーちょっとわかる気がします！！」


「ちょ、鳳さん！？」


「だろ！？わかるだろぃ！？」


「いや、せめて弟にして下さいよ…」


がしっと握手をした鳳さんと丸井先輩を見つつ、呆れながら俺は箸を手に取った。



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