ワンナイトから始まる恋ってアリですか？

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｢ドヨンさん？と仲良いんだね｣


『そうだね〜お堅い印象あったけど先輩話しやすいし』


｢ふーん。｣




『え、何その反応』


｢いや。やっぱり歳上の方がすき？｣


『え...うーん、好きになったらそんなの関係ないと思うけどね』




｢ふふ、Aちゃんやっぱずるいわ｣


『なにが？』


｢だってそんなこと言われたら頑張ろうってなるでしょ？
俺Aちゃんの沼にハマっちゃってる｣






歩いてる私の前にぴょこんと出てきて私を覗きこんだヘチャン君

もしかして計算してる？あざとーいなんて言ってるけど

上目遣いしてキラキラ笑顔振りまいてるヘチャン君のがあざといと思いますよ…






びっくりして固まってしまった私にヘチャン君は満足そうにふふんと笑ってまた私の隣に並んだ





｢Aちゃん、俺迷惑じゃない？｣





いつもより少し下がったトーンの声

横目でヘチャン君を見ると目を伏し目がちにしていて

いつもの自信のある態度からは考えられない表情に何故か心臓がきゅうってなった



こんな私に頑張ってくれてかわいいな、なんて。







『迷惑じゃないよ』


｢ほんと？俺もっと頑張っていい？｣


『それはヘチャン君が決めることだよ』


｢じゃあ頑張る。あ、着いちゃったね｣


『うん、笑 いつもありがとう』


｢ううん、この時間がすきだから。


あ、Aちゃん｣





｢ドヨンさんに惚れちゃだめだよ？｣





私の手首を引っ張ったと思えば、気づいた時にはすっぽりヘチャン君の腕の中に収まっていた


意外と高い背とか、男の子っぽい胸板とか

ヘチャン君から香るなんかいい匂いとか

意識してしまって心臓の音が聞こえてくるほどバクバクうるさい



そしてぱっ、と私から離れて目のあったヘチャン君は

優しく微笑んだ





｢Aちゃんほんとかわいい。真っ赤｣


『やめて。』


｢はいはい笑 またね｣


『うん、ありがと』



変なことはしないと言ったヘチャン君、

バイト終わりに送ってくれるようになったここ3日は少しだけハグをするようになった

でもそれだけ。

それ以上のことはしてこない。


でもそんなくすぐったい感覚がすき。



ヘチャン君は私の沼にハマっちゃったって言ったけど

私はヘチャン君の沼に片足を入れかけてるんだと思う






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