名前のない関係─CM (ページ3)

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「あ、言い忘れてた。あれ？Aって知らない？東方神起」

タカシの言葉にビクンと心臓が跳ねる音がした。

「そのチャンミンなんだぞー、俺今日友達になってさ」

「今日！？」

「店に来てて意気投合！ゲーム好きだって言うからさ」

「お邪魔してます」

ペコリと頭を下げたチャンミン様はなんだか居心地が悪そう。

「すみません、うちのバカ弟が無理やり・・・」

「いえいえ・・」

「あのね、いくら意気投合したからって初対面の人間に家来いよーって言うなんてあんたくらいよ？」

しかも、相手はあの東方神起だぞ！わかってるのか！？

「おかまいなく」

すごい丁寧・・昨日見たDVDとの違いになんだか寂しくもあり・・

「だってちょうどケンカしたって言ってたから」

「え？」

彼女？そりゃそうだよね、彼女くらい・・

「ちょっと意見が合わなくて・・」

「やけ酒してたんだよなー」

あぁ、ちょっとショック

いや、ショックうけても望みはないのわかってるけど、やっぱりファンとしては・・・

「ヒョン・・あ、ユノはなんでもこうって決めたらなかなかきかなくて」

ヤバい、ヤバイヤバイ

ユノって言ってる！ヒョンって言ってる！チャンミンが！！

「つい熱くなっちゃって」

「いいじゃないですか」

「？？？」

チャンミンのバンビアイ！その目に見られる時がくるなんて！！

「適当にしようと思ったらできるのに、意見が食い違うってちゃんと向き合って
　突き進もうとしてるってことですよね？すごいことだと思います・・」

飲みたい気分だったのにはわけがある。

仕事で私はミスをした。

ちゃんと意見を言えばよかった。

でも見て見ぬふりをして大きなミスにつながった。

調和を大事にしすぎて仕事をおろそかにしてしまった・・・

「なんかあった？」

タカシはそういうところも勘が鋭い。

だからもてるんだ。

「うーん・・・とりあえず、ご飯作ってからにしよっか！」

こうして、私たちの関係は始まった。