第参拾参話 判断 ページ35
(岩の説明のところは飛ばします。岩を斬るために頑張ってる途中だと思ってください)
「は…はあ…」
岩を斬れと言われて、三ヶ月ほどが経った。
鱗滝さんに習ったことを毎日繰り返して、息止めや柔軟など基礎的なことも繰り返した。
でも、いつまで経っても斬れる気がしない。
このまま斬れないんじゃないか。
「…もう、夜だ」
今日は、鱗滝さんがいない。
鍛練や食事の買い出しに、山の麓まで行くと言っていた。朝まで帰ってこないそうだ。
狭霧山にはあまり鬼が出ない……といっても、鬼を見たことはあのお堂以来ない。
でも少し心配なので、疲れた足を叱咤して走って小屋に戻る。
小屋の窓からは、淡い光が見えた。
「ただいま…………
……ん…？」
いつも小屋に帰ると匂うのは、鱗滝さんの作る味噌汁の匂いだ。
今日はあらかじめ作ってあるから、温めてから食べろと言われていた。
俺が帰ってきてから温めようと思っていたのだが、兄ちゃんが温めてくれたのか。
…いや。
これは、どう考えても味噌汁の匂いではない。
それでいて、嗅いだことのある匂い。
これは
＿＿＿＿血の、
「ッ兄ちゃん！！禰豆子！！！
いるか！？いる…ッいるよな！！？」
草履を脱ぎ捨てて、転がるように駆け込む。
禰豆子の寝かされている部屋の戸を開け放つ。
そこには、いつものように眠っている禰豆子の姿。
兄ちゃんは、いない。
そうだ。そうだよな。
いつもは俺が帰ってくれば、駆け寄ってきてくれた。
でも、今日はそれがなかったんだ。
そこからおかしいと思うべきだった。一年前、鱗滝さんに「判断が遅い」と言われたことを思い出した。
あの時から俺は、成長していないのか？
俺の判断の速さは、きっと変わっていない。
俺はとにかく、判断が遅い。変わってない。
だから、岩だって………
「だから！！速く動けよ俺！！」
禰豆子の部屋の戸を静かに素早く閉めて、自分の頭を殴る。
そして、血の匂いが濃い場所を探す。
そこは、比較的早くに見つかった。
『…ッ、……ッ』
「…！！兄ちゃん！！！！」
それはまるで、��あの時��のように。
台所で、血の匂いを纏わせた兄ちゃんを見つけた。
.
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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね！...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (
レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか？ (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね！良かったです…！！ (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます！返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです！すみません！！漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい！！ (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仍 | 作成日時：2019年9月16日 14時
