第46話 ページ48
目の前まで迫られ
私は【COPY】の能力を使い
槍でバリアを作る。
彼はバリアを蹴り返し、着地する。
「え？なんだそれ！面白いな！！」
ーーーくる！
カマイタチを何本もこちらに仕向ける。
私はそれを避けながら、次の攻撃に備える。
キラーはナイフを持ち変え、切りかかる。
それを避け、次のナイフの攻撃を骨を盾にして防ぐ。
「すごいね！ただのニンゲンじゃないんだね！
気が変わった。君は半殺しだ！」
彼はまたカマイタチを作り出した。
それを避けようとした瞬間、吐血する。
うそ……喰らってないのに。
気を取られてるうちに彼の攻撃が足や腕に掠る。
「うぐっ！！」
あ、どうしよう……これーーーサンズが死んじゃう。
「しばらく眠っててね。」
ナイフを掲げ、振り下ろそうとする。
私は最後の賭けで【GIVE】を使った。
彼の動きはそのまま止まり
掲げた腕がプルプルと震えている。
「おま、え……なにを、した。」
「……サンズ。」
「ちが、う……違うんだ。パピルス。
僕は、俺は！オイラは！！」
目から雫が零れる。私は彼の体を抱き寄せた。
泣かないで……ごめんね。昔の記憶なんか見せて。
「サンズ、大丈夫だよ。」
「ーーー！やめろ！！やめてくれ！！キャラ！！」
止まっていたナイフが振り下ろされ
死を覚悟した瞬間、彼は蹴り飛ばされていた。
何が起こったのか分からない私は
目の前に立っている人物を見る。
「大丈夫！？」
インク？どうしてここに？
インクは悲しそうに見つめた後、キラーを睨み返す。
一方、キラーは自分の手を見たまま動かない。
「僕、なに、してたんだ？なんで、あんなーー。」
彼は口元を抑える。
インクはそんな彼に攻撃を仕掛けようとしてる。
思わず彼のスカーフを掴んだ。
これ以上、キラーを傷つけたくなかったから。
その時、スカーフの裏が見えた。
"Aを守る。" "Aの事が好き。"と
そう書かれていた。どうして、そこまで？
私を覚えていたって仕方ないのに。
君に何かした記憶なんてないのに。
「A、離して。僕はあいつを許せない。」
「君はAUを守るんでしょ。
彼もまたその在り方のひとつだよ。」
「！ あんな奴！」
「お願い。もう、やめて。」
怒りで震えながらも拳を握り、私を抱え、
この空間から抜け出した。
「……これで、いいんでしょ？」
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作者名：あゆさ | 作成日時：2020年12月2日 20時
