第3話 ページ3
それが人間の悪い癖だと
なぜ気付かないのか?
自分の身を振り返って見直せ。
と言ってやりたいが、仕事上そうは言えない。
「なぜ彼らが街を占拠してると?彼らはここで
人間と同じく、平和に暮らしているだけです。
それはモンスターだろうが、人間だろうが
同じことです。彼らにも人権はある。」
「うるせぇんだよ!!」
拳を握り、殴られそうになる。
【COPY】に触れようとした瞬間
彼の腹部に骨が当たり
友人たちの方へ吹き飛ばされる。
友人たちは彼の体重を抱えきれず
勢いよく倒れ込んでしまった。
なにが、起きたのか分からず
呆然としていると後ろから声が聞こえてきた。
「やれやれ、全く骨が折れるな。そんな奴らばっか
相手してるとストレスが溜まってるんじゃないか?」
「サンズ。能力は無闇に使っちゃダメだよ。」
「アンタが言えることじゃないだろ。」
私はいいんだよ、同じ人間だからね。
モンスターがちょっとしたことをすると
すぐに人間は不安に駆られるから。
まあ、最近は考え方が変わって
人間を守るために能力を使っているから
守護者みたいだって言われている。
「こりゃ、完全に伸びちまってるな。」
つんつんと倒れた人たちをつつく。
サンズはアンダインに電話をする。
おそらくこの人たちを突き出すのだろう。
「捕まえるだけだよ?
犯罪をしたわけじゃないからね。」
「わかってるさ。」
サンズは彼らをぐるぐる巻きにして
アンダインへ、という紙を貼り付けた。
前から思ってたけどそれでわかるのか?
前回も同じようなことがあり
その人たちが終身刑になるところだった。
いくらなんでも過保護すぎるから止めたけど
そのおかげで大使と秘書に手を出したものは
生きて帰れないなんて大げさな噂も立っている。
「いつも助けてくれてありがたいけど
そろそろ仕事に就いたら?」
「ちゃんと仕事してるだろ?
お前さんたちだけのロイヤルガードさ。」
こうは言ってるが、実際のところトリエルに頼まれて
私、フリスク、キャラ、アズリエルの
お世話係のようなものになっている。
トリエルもアズゴアも学校で働き始めた為
子供たちの面倒みる人が必要だと判断したらしい。
まあ、お金は貰ってるから働いてることになるのか?
「私のことよりフリスクたちのことを見てあげて?」
「あー……今の時間帯なら学校だろ?大丈夫さ。
で、お前さんの時間は大丈夫なのか?」
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作者名:あゆさ | 作成日時:2020年12月2日 20時