第17話 ページ17
＊もういい、死ねよ。
＊なかったことになればいい！
＊それがAの幸せなんだよ！！
黒い糸がサンズのソウルに結び付けられる。
「サンズ！！」
黒い糸を切ろうと近寄ろうとした瞬間
頬にブラスターの光線が掠った。
熱くて赤い液体が流れ落ちる。
「っ……！」
ガラスが割れる音が響き渡る。
どうやらフリスクが戻ってきてしまったらしい。
持っていたコップを落としてしまったようだ。
思ってもいない出来事で彼は固まっていた。
「くそ、たれがっ！……フリスク！にげ、ろ！！
Aを連れて！！！はやく！！！オイラに、
オレに！！！！Aを殺させないでくれ！！！」
悲痛な叫び声とともに、嘲笑うような声が響く。
フリスクは呆然とする私の腕を引っ張る。
そうだ、逃げなきゃ、彼にあんな顔させて……。
わたし、そんなの、耐えられない！
＊そう！そうだ！！君の手で殺してよ！！
＊それが私の望みだったんだから！！！
＊身体も、ソウルも、全て塵にしてしまえ！
＊全部、全部！！壊れちゃえ！！！！
なんで、なんでこんな事するの！！
私が何をしたって言うの！？
ただ幸せになって欲しかっただけなのに！
君は誰なの？なんで私を殺そうとするの！
なんでみんなを苦しめるの！！！
いや、嫌だ！！サンズ！！！
お願い、そんな顔しないで！！
そんな顔をさせる為に私、ここにいるんじゃない！
どんなに涙を零しても彼女が何者なのかわからない。
みんなが操られてるのを止められない。
私は無力だ、私は能無しだ。
助けたい、助けたい、助けたい！！
だれかお願い！！助けて！！！皆を助けてよ！！！
＊あなたはたすけをよんだ。
＊しかし、だれもこなかった。
「A！はやく！！」
助けたいのに、助けられない。
なんで、どうして……どうして、私は_____、
この世界に落ちてきたの？
もう役割なんてないってこと？いらないってこと？
思わず足が止まってしまう。
目の前が行き止まりだったから。
私の世界が行き止まりだったから。
「どうしよう、どうしよう。僕がAを
助けなくちゃ、助けなくちゃいけないのに……。」
フリスクは【RESET】を見つめる。
まさかーーー！
フリスクはそれに手を伸ばそうとした。
その時、光線がフリスクを狙う。
私はフリスクに覆いかぶさり避けた。
「なんで、なんでフリスクを狙ったの！？」
「ちがう……っオレは！」
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作者名：あゆさ | 作成日時：2020年12月2日 20時
