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第13話 ページ13

*三度目の世界、僕は彼を殺した。


*もう見ていられなかったから。


*けど、彼が居なくても物語は紡がれる。


*最悪だ、最悪だ、最悪だ、最悪だ!


*一度目や二度目よりも最低な結末だ。


*彼女は狂い、守りたかった皆を殺す。


*自分が生き延びるために殺す。


*全て彼のせいだと彼女は笑いながら泣き叫んだ。


*「もういっそ、殺してよ……っ!」


*彼女は殺された。そしてまた彼の誕生だ。


*いい、もう十分だ。こんな物語、見たくない。


*はやく終わらせてくれ。全て、終わらせてくれ。


*四度目なんて来ないで。





夢を見た、同じ夢だ。私に手を伸ばす誰かの夢。


この夢とは違うけれど、この世界に落ちてくる前に


同じような夢を見た事を思い出した。


「君は、誰だっけ。」


どんな姿かは忘れたけど、名前を教えてくれた。


確か君はーーー。


突如、部屋のドアが開き、キャラが私に飛びかかる。


その衝撃で思いつきそうだった名はとんでしまった。


「ど、どうしたの?」


「今日休みでしょ!デートしよ!そして結婚しよ!」


キャラの後に続きフリスク達も部屋の中に入る。


「わかった、出掛けたいのね。
準備するから部屋から出てくれる?」


「僕達は外で待ってるから。」


「ほら、キャラも行くよ。」


「えー!A姉さんと一緒に行く。」


「着替え覗きたいだけでしょ。ほら行くよ。」


二人に引っ張られていってしまったキャラ。


彼女には困ったものだ。


何度も求婚してくるのだから。


一日に1回はプロポーズされる。


こんなこと初めてで、可愛くて笑ってしまう。


さてと、はやく着替えてしまおう。


フリスク達が待ってる。





赤と黒のしましまなセーター、


茶色短パン、黒いタイツという格好は


この世界に落ちてきた時に着ていた。


おそらくバグがフリスクやキャラに似せたのだろう。


休みの日はこの格好が落ち着く。


外へ出るとサンズも一緒にいた。


そんな彼にキャラは今日も立ち向かっている。


「なんでお前も来るんだよ!」


「Aが狙われたことは話しただろ?
今日はオイラが担当なのさ。」


「ふん!」


納得してるのか、してないのか。


どちらかはわからないが、彼の同行を認めたらしい。


「今日は近くの公園に行こうよ。」


アズリエルとフリスクに手を引っ張られる。


久しぶりに皆と出かけられて嬉しいのだろう。


それは私も一緒だった。悲劇が訪れるまではーーー。

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作者名:あゆさ | 作成日時:2020年12月2日 20時

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