【UNDERTALE】決意と意志と奇跡

第45話 ページ45

「えっと……でも……
私はこの世界のみんなと
フリスクを通じて、だけど……

友達になれて、嬉しかった
信じてるって言ってくれて嬉しかった」


暗い瞳に光が灯る


ああ、あの眩しい笑顔は、あの時見せた


泡沫の夢のような笑顔


踏み潰されたら一瞬で


散ってしまう花のように、脆い


「……ふむ、君はサンズにこんな思いを
背負わせたのか。なかなかに侮れないな」


「？」


「大丈夫だ。君の成長は動き出している
私たちの物語が君の心の成長を促しているのなら
こんなに嬉しいことはない」


Aは訳が分からなそうだが


わからなくて正解だ


あいつの場合、実験に等しいからな


「さて、君はこの世界に幸せを
もたらしたいわけだが、いまはこうしてコアにいる
正確には落ちてないけどね。ギリギリ助かった」


「え、あ、はい
助けてくれてありがとうございます」


二度目のお礼を言わせるとか


図々しいな、アイツは


「どうやってハッピーエンドに導く気だい？」


「ソウルを引き剥がされた際に黒い欠片が
散らばりました。私のソウルの欠片です
それを全て集めれば私はまた地下世界へ行けます」


「集める？誰が？」


「これは完全に運なんですけど
あの子に助けてもらいます」


あの子……と言ってる辺り


おそらくちびっ子の事だろうな


さすがのアイツも呆れるような答えだ


……それにしてもコピーってもしかしてーーーー


「……」


「？ どうしました？」


「君は変わらないね」


Aは不思議そうにアイツを見る


"変わらないね"という言葉に疑問を抱いているようだ


まるで、何度か会ったことがある奴の言い方だな


「私はこれで失礼します。ここにいても
貴方の安寧を壊してしまうので」


「ええ？別に気にしないよ。寧ろいて
欲しいくらいだし。君のソウルについて
聞かせてくれると嬉しいなぁ」


寧ろ逃げろ、A


そいつ隅々まで調べないと気が済まないタイプだぞ


「遠慮しておきます」


「あらら、残念。じゃあ最後に質問だ
君はどうしてあのルートを辿ったの？
サンズと戦う為だけじゃないよね？」


「ーーーキャラに会いたかったから
あの子を認識出来ないまま終わるのが
嫌だったからです

画面の外では出来ないことだったけど、いまの
私ならキャラを抱きしめてあげることが出来る」


真っ直ぐ見つめられるガスターは


彼女の瞳が揺らいでいないことに気付く

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