第百四話 ページ4
「っ！また、邪魔者！？」
ランサーは距離をとる
その隙を狙ってアサシンが
彼女の首を落とそうとするが
ランサーは素早く避けてアーチャーの方へ戻る
「なんで邪魔するのよ！邪魔しないでよ！
その子は私が殺すの！」
『……エリカ』
「……さい、うるさい。うるさい！
その名前で呼ばないで！」
ーーー彼女は私を殺したいと言った
だけどその表情が苦しそうで
私は黙って見過ごすことが出来なかった
『ランサー、私はランサーと戦いたくないよ』
ランサーは驚いた顔をして固まっている
見かねたアーチャーは彼女の腕をつかみ
「今日はもういい。セイバーがここにいる以上
マスターたちも撤退したはずだ。行くよ」
アーチャーは無理矢理
ランサーを引っ張っていく
ーーー二人は森の奥に消えていった
緊張が解けたのか深くため息をつく
私はすぐにアサシンに駆け寄った
その瞬間、力尽きたように私の方に倒れ込む
『大丈夫！？』
どうやら疲れ果てて意識を失ったようだ
戦う前は肩に傷を負っていたが
さっきよりも酷い有様だ
傷口は開いてはいないものの
所々傷がまた新たに出来ていたのだ
「……僕が手当しよう
ランサーとアーチャーを足止めした礼だ」
ナギくんは宝石を取り出した
……？一体何に使うのか
「僕は宝石を使って魔術を使う
軽い治療なら要らないんだけど
今回は傷が多すぎるから」
アサシンを寝かせてナギくんに託す
宝石は光だし、みるみる傷が治っていく
『ありがとう、ナギくん
それとセイバーも。また助けられちゃったね』
「……いえ。こちらの陣営が
襲われてると思ったので」
ーー？そう、なのだろうか？
でもあの時、彼は"その言葉聞き届けよう"と
そう言ってくれたような気がしたのだが
私の聞き間違いだったのだろうか
「おい、セイバー何処に行ってたんだ」
茂みから現れたのは明くんだった
みんなに視線を注がれた彼は
居心地が悪そうにしている
「なんだこの集まりは……
いや、ナギはわかる
どうして橘Aまでいる？」
ーーーどこから説明したものか
明くんは私と顔を合わせる度に不機嫌というか
嫌いなのだろうか？私のことが
「……まあいい。目的は果たせなかったが撤退だ」
『目的？』
「お前に言うわけないだ」
それは、まあそうなのだろうけど
気になるじゃないか
この場で話されたら
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき - いや当然ですよ！…スィ−ン一！ (2019年5月10日 19時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» そういって頂き、感激です！ (2019年5月8日 6時) (レス) id: 7988c73045 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - スマナイ、カミサクヒンダ、スマナイ！ (2019年5月7日 17時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» うーなんとも言えないです……ネタバレになっちゃうので、すまないw (2019年5月4日 18時) (レス) id: f47f4a70d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - エ、エリちゃんが… (2019年5月4日 8時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まな★★ | 作成日時：2019年4月8日 12時
