第五十六話 ページ6
それってつまり
私達はおびき寄せられた？
「そういうこと。もう一つ加えると
アーチャーとランサーは協力関係にあると
言えるだろう」
……迂闊に手を出せば
二対一になる可能性があるな
『しばらく彼らは様子見にしておこう
仕掛けられたら対処はする』
「……今のうちに不意をついた方が」
『そうかもしれないけど、それってさらに情報を
開示するのと一緒な気がする。私達は彼らのことを何も知らない。彼らのことを知る必要がある』
ジキルはしばらく考えたあと
"わかった"と頷いた
『えっと、バーサーカーもこのことは
知ってるんだよね？』
「え？あ、うん……大丈夫だと思うよ」
前は記憶を共有してると聞いた
だけどちょっとだけ誤認があった
意識が起きていないと
外で何が起こったのか把握してないらしい
戦闘の時はちゃんと覚えてるらしいが
日常ではそれぞれ意識が眠ってる時があるため
覚えていないらしい
その場合、お互いの意識に
声をかけることができるらしく
それで伝えてもらっている
ハイドも大事な仲間だしね
＊
また学校に行く日がやってきた
今日は本当はハイドの番なんだけど
「あいつ出てこないんだよ」
『え？どうして？』
ジキルも理由はわからないらしい
珍しいというか、不思議というか
一昨日の夜、ちょっと様子が可笑しかった
それが原因？
「マスター気にしなくていいよ
あいつのことだ。ろくなことが無い」
ーーーそういう訳にもいかないんだが
ジキルもハイドも……
お互いもう少し近づけたらいいのに
でも今までどちらもいがみ合ってきたからな
そう簡単にはいかないか
『それじゃあ、学校行ってくるね』
「うん、いってらっしゃい」
＊
いつものように授業を受けて
そのまま帰るつもりでいたのだが
「ちょっといいかな？橘さん」
ーーーーどうしてこうなった？
紫崎くんがトイレに行くと同時に
私の周りに女子が集まり
校舎の庭に呼ばれた
いや、なんとなく理由はわかってるんだけど
「貴方、紫崎くんどういう関係？
前はあんなに冷たい態度とってたくせに
調子乗りすぎじゃない？」
調子には乗ってないが、それは否定出来ない
"勝手にすれば"と言ったのは私だ
彼が近付いてきて
私も心を開いているのだろう
彼女たちから見れば虫の良すぎる話だ
「それは違うと思いますが」
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まな★★(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！そのように思って頂けて嬉しいです！ (2019年4月4日 12時) (
レス) id: 5821fa07da (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 橋さんの心の在り方に感動しました。私もこのように在りたいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年2月21日 10時
