第九十一話 ページ41
……それにしても今日は
二人と顔合わせられないじゃないか
うーん……ジキルには謝らないとな
あ、でも明日だとハイドになっちゃう
今日、顔合わせてくれるかな
＊
シャワーから出ると
そわそわしながら
ソファに座っているジキルがいた
こちらの姿を見つけると一目散に近付いてくる
『あの、アサシン「ごめん！！」え？』
私が謝る前に彼が私に謝罪をした
しかも顔が真っ青
ーーーああもしかしてハイドの件だろうか？
『ううん。こっちこそごめんね』
「君が謝る必要なんてない！僕が君を傷つけた！」
いや、私も言い方がきつかったし
そのまま逃げちゃったし
それが原因でハイドに嫌なことさせちゃったし
『やっぱり私も悪いよ』
「それはちがっ『いいの、ね？』……」
私の言葉を聞いてジキルは黙る
だが急に顔色を変えて私の髪に触れる
『どうしたの？』
「髪が……」
気になって私も彼が触れた場所を触る
あれ？ちょっと短くなった？
ーーーあ、ハイドがナイフを床に刺した時か
でもそこまで目立ってないし
私は気にしていないのだが
目の前の彼は怒りで震えている
『大丈夫だよ。気にしないで
そろそろ切ろうと思ってたし』
近くにあった鏡を見る
うーん……どうしたものか
わざわざ美容院に行くのもな
それに不自然に切っちゃったからな
「……僕が切ろうか？」
『え？いいの？』
「ああ、元々僕のせいだし
……自分で切るのは大変だろう？」
新聞紙を床に敷き
その上に椅子を持ってくる
私はその場に座る
髪は先に乾かしたので問題ない
『じゃあ、よろしく』
「うん」
ジキルは丁寧に私の髪を切っていく
なんだかくすぐったい感じ
「……綺麗な髪だったのに、本当にごめん」
ーーーーもういいのに
それと、そういう言い方はよくない
すごく恥ずかしい
なんて言えるはずもなく
他に何か気の利いた言葉を言おうと思った
『平気だよ。私、前まで肩ぐらいまでしか
伸ばしてなかったからね』
「でも女の子にとって髪は命と同じくらい
大事だろう？」
『そうかな？命があれば髪はいつだって
伸びるし……同じじゃないよ』
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まな★★(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！そのように思って頂けて嬉しいです！ (2019年4月4日 12時) (
レス) id: 5821fa07da (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 橋さんの心の在り方に感動しました。私もこのように在りたいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年2月21日 10時
