第八十一話 ページ31
それと同時に鉄と鉄が
ぶつかったような音が響いた
「よぉ……バーサーカー！」
彼女の爪をナイフで弾き返すと
彼らのバトルが始まった
ーーーつ、強い！
やっぱりハイドたち強いんだ！
だけどバーサーカーも負けてはいない
ハイドが投げたナイフを軽々と避け
近接戦では爪で受けては流している
お互い無傷のようだ
一度、間合いをとる二人
「……アタシと同じ？貴様、前は
アサシンではなかったか？」
不思議そうに、嫌悪を抱きながら
ハイドの様子を伺うバーサーカー
「そういうお前は、マスターしか
殺せないバーサーカーだろ？」
「……ふん、なんとでも言うがいい
キャットはキャットの目的を果たすだけなのでな」
ハイドは面白がって
バーサーカーを挑発する
"ふーん……じゃあ、やってみろよぉ！！！"
ハイドはバーサーカーに向かっていく
ーーーーーが、バーサーカーはそれを避ける
「今日はアサシンのマスターの生存を
確認しただけで良いのだ。また殺しにいかねばな
では、さらばだ！！」
無邪気な笑顔を向けて
そのまま逃げていく
「逃げんじゃねぇ！！」
『ちょ！バーサーカー！もういいよ！』
彼女は撤退した
深追いする必要は
「何言ってんだテメェは！いつも一歩引く！
今日という今日は付き合ってもらうぞ！」
ハイドに脇に抱え込まれ
バーサーカーを追いかける
待って、この運び方ちょー怖い！！
落とされたら一溜りもない！
木の枝を次々とぴょんぴょんと跳ねていく
ーーーーあれ？気持ち悪い……
もしかして酔った？
いやでもこの症状は
少し風邪に似ている気がする
そんなことを思っていたら
ハイドはある木の枝に止まり
私をそこに座らせた
ちょっ、こんなバランスの悪いところで
なんて言い返したいけど
今は少し気分が優れなかったので言わなかった
「いたな」
ハイドの視線を辿ると
そこは病院で、三階の一番左端の部屋
そこにはバーサーカーの姿と
少年の姿があった
……おそらく中学生ぐらいだと思う
『入院してるのかな』
「さあな……だけどこれは絶好の機会だ
今すぐ、殺りに行こうぜ」
"それはダメ"と言いたいのに
貧血のような、風邪のような
症状を起こしていた私には
返事をするのさえ億劫だった
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まな★★(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！そのように思って頂けて嬉しいです！ (2019年4月4日 12時) (
レス) id: 5821fa07da (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 橋さんの心の在り方に感動しました。私もこのように在りたいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年2月21日 10時
