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袋から飴を取り出し
口の中に入れた
うん、美味しい
…………ふと、あることを思い出した
今日の会話で恋愛の話があったが
カルマがその話をしていないことに
会話には参加してきたけど
こいつに好きな人がいるのか？
ーーーーーいなさそう……
確かに彼はイケメンだ
頭も良くて完璧に近いと思う
だけどな、性格がな……
前原から聞いた話だが
カルマは付き合うなら奥田と言っていた
理由はロクでもないが
ーーーーーだけどそれもありだろうか
本気で好きだというなら
奥田とカルマでも問題はないと思う
その、はずなのに……
なんで私、いま胸を痛めてるんだろう？
思わず足が止まった
不思議に思ったカルマが振り返る
業「どしたの？」
彼が舐めていた飴は既になくなっていた
まだ残っていたような気がするが
噛んで食べてしまったのだろうか？
「……カルマはさ」
誤魔化そうと飴の話をしようと思ったが
私の口と心は正直者だった
「好きな人、いるの？」
目を見開いてこちらを見る
ちょっと急すぎたかもしれない
「ごめん！今の話やっぱなs「いるよ」え？」
顔を少しだけ俯かせながらそういった
俯いていて確信はないが
彼の顔は真剣そのものだった
どうしよう、変な空気になってしまった
「え、えっと、そうなんだ！意外だなー！」
胸がズキズキ言ってる気がする
ーーーーこれは、痛いって証だ
なんで今この痛みが来るの？
業「意外？そうだね……Aは鈍感だしね」
「む、失礼な！私！鈍感じゃないし！」
いつもの調子でからかうカルマ
空気を変えくれたのだろう
嬉しいのにやっぱり胸が痛い
「じゃあ！好きな人！当ててあげる！」
私は勿論、"奥田！"と言った
男子達から聞いたので間違いない！
自信を持って言ったのに、カルマは呆れていた
ハズレ、ということらしい
「え、えっと……」
やばい……胸の痛みはなくなったが
私が"鈍感"確定になってしまう！
カルマが
好きな人なら優しくしたりとか
助けてくれたりとか
呆れながらも手をさしのべでくれて
ーーーーーえ？
もしかして、だけど
自惚れみたいになっちゃうけど
業「で、わかった？」
体が熱くなったようなそんな気がした
「カルマの好きな人はーーーー」
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作者名：まなさん★★ | 作成日時：2018年12月30日 20時
