BARCELONA-Day3 ページ19
夜。
ホテルの会議室に、メンバーとマネージャー、本部の担当が集まっていた。
長机の上にはノートPCが三台。
画面には、Rと何者かの通話ログの一部、フロアカメラの映像、カードキー履歴。
MG1「結論から言うと、Rが情報を流していた可能性が極めて高い。ホテル側のシステムにも不正アクセスの痕跡があった」
SC「本人は?」
MG1「今、別室で事情聴取中」
静かなざわめき。
はるなの姿はここにはない。
SC「本人にはまだ、何も言うなよ」
SC「本番前に余計な不安を増やしたくない」
WN「でも、危険性を共有しないわけにもいかない」
MH「彼女に伝えるタイミングは、俺たちと警備とで決めよう。全部片づいた後に“事実”として話せるのが理想だけど、もし今夜何かあったら、その時点で共有する」
ウジも頷く。
WZ「少なくとも今夜は、ここが一番安全ってこと。あとは俺たちがちゃんと目を開けてるかどうか」
スンチョルは腕を組み、深く息を吐いた。
SC(守りたい。けど、俺ひとりの“守る”じゃ足りない)
胸の奥で、焦りと無力感がぶつかり合う音がした。
⸻
その頃、はるなは自室のソファで小さく丸くなっていた。
パリでの恐怖はだいぶ薄れたはずなのに、夜になるとどうしても思い出す。
カーテンの隙間、誰かの目。
カードキーのランプが、誰の意思で緑になるか。
コン、コン。
控えめなノック。
「どうぞ」
扉が開き、事前に連絡を入れていたスンチョルが顔を出した。
SC「……入ってもいい?」
「もちろんです」
彼は部屋に入るなり、一瞬だけ足を止めた。
目の奥に、昨日までにはなかった陰がさす。
SC「ごめんな」
唐突な謝罪だった。
「何が、ですか?」
SC「パリでさ。俺、守るって言いながら、結局何もできなくて。お前が一番怖い思いした時、そばにいなかった」
はるなは首を横に振る。
「そんなこと……」
SC「いや、ある」
スンチョルはソファの端に座り、手を膝の上で組んだ。
SC「俺は、リーダーだからさ。何かあると全部“俺のせいだ”って思う癖があるんだよね。
今回もそう。スタッフに裏切られて、お前にあんな怖い思いさせて。守れてないリーダーなんて、意味ないじゃんって」
「そんなこと——」
否定しようとして、言葉が出なかった。
スンチョルの声が、あまりに本気で自分を責めているのが分かるから。
SC「……嫌われたら、どうしようって思った」
予想の外側から来た言葉にはるなは目を見開く。
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Linaria(プロフ) - milkvetch179さん» きゃーー嬉しいですありがとうございます😍これからも楽しんでいただけるように頑張ります🎶 (11月15日 0時) (
レス) id: 5491e187e2 (このIDを非表示/違反報告)
milkvetch179(プロフ) - 待っていました!!!嬉しいです🥺💕 (11月13日 15時) (
レス) @page3 id: 50cdaa3150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴち | 作成日時:2025年11月11日 20時


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