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BARCELONA-Day3 ページ17

バルセロナ三日目の朝は、やわらかい冬の日差しだった。
海沿いの風は冷たいのに、日向だけ妙にぬるい。

砂浜を歩くメンバーたちの足跡が、すぐ後ろからきた波にあっさりさらわれていく。

「わあ、スペインの海って、もうちょっと暖かいイメージでした。やっぱり冬ですね」

そう言って髪を抑えた瞬間、風がいたずらに前髪をさらっていった。

JS「待って」

横から伸びてきた指が、乱れた髪を耳にかける。
ジョシュアの手だ。

JS「こうしてて、この方がちゃんと顔が見える」
「あ……ありがとうございます」

一瞬だけ、指先がこめかみに触れる。
その一瞬がまるで長く引き延ばされたように感じた。

少し離れたベンチで、ウジは小さなノートを膝に開いていた。
今日のリハで気になったフレーズのメモをしていたはずなのに、いつのまにかペン先が勝手に走っている。

WZ(……なんだこれ)

譜面の上に、意味を成さない音符の固まり。
並びも、コードも、完全に不協和音で。

「ジフナ、寒くない?」とホシがコーヒーを差し出す。
WZ「……寒くない。けど、うるさい」
HS「何が」

ウジは視線だけで、少し離れた場所を示す。
風の中で笑うはるなと、その前髪をそっと直したジョシュア。
距離が近すぎるわけじゃない。
ただ、温度だけが、明らかに近い。

WZ「……曲、変えようかな」
HS「さっき決めたばっかじゃん。本当に変えたいなら考えるけど」
WZ「うるさいんだって。頭の中が」
HS「んん?さっきからなんの話?」
MH「ヒョン、大変だね」

と突然きたミンハオはふっと笑い、紙コップのふちを指でなぞった。
不協和音の原因を、彼はわざわざ言葉にしない。



昼過ぎ。
街の喧騒がホテルのロビーまで流れ込んでくる。
はるなはスタッフとタイムラインの確認を終えたところでエレベーターの前でジュンと鉢合わせた。

JN「お、はるな。今からどこ行くの?」
「一旦部屋に戻って資料整理して、そのあとリハの資料を直します」
JN「忙しいなあ。今からミンギュと市場行こうとしてたのに」
「楽しそうですね」
JN「ね、一緒に行こうよ。一時間だけ」
「うーん…一時間だけなら」

そう言うと、ジュンの顔がぱっと明るくなった。

JN「やった。ミンギュにカトクしよ」

3人で市場の色と匂いを味方につけながら歩く。
穏やかな空気に見えて——水面下では、別の動きも始まっていた。

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Linaria(プロフ) - milkvetch179さん» きゃーー嬉しいですありがとうございます😍これからも楽しんでいただけるように頑張ります🎶 (11月15日 0時) (レス) id: 5491e187e2 (このIDを非表示/違反報告)
milkvetch179(プロフ) - 待っていました!!!嬉しいです🥺💕 (11月13日 15時) (レス) @page3 id: 50cdaa3150 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴち | 作成日時:2025年11月11日 20時

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