BARCELONA-Day2 ページ16
扉が閉まり、音が遮断される。
——外には、誰かがいる。
——今夜は、一人じゃない。
そのことを意識した瞬間、肩から力が抜けた。
ベッドに腰を下ろし、靴を脱ぎ、照明を一段階落とす。
天井を見上げると、パリの天井と違い、何の記憶も張り付いていないただの白い面だった。
DN「さ、シャワー浴びておいで」
「はい、ありがとうございます。ディノさんは」
DN「俺?俺はさっき部屋で入ったよ。俺の心配はいいから。ゆっくり入ってきな」
「ありがとうございます」
(……守られてる)
そう思った自分に、少し驚く。
以前の自分なら、「頼らない」のが美徳だったはずだ。
今は——
(今は、一人で強がろうとするほうが、傲慢なのかもしれない)
結局ドライヤーはディノに半ば強引に奪われディノが髪を乾かしてくれた。
今日あったことやスングァンとの小競り合いの話、自分の弟がバーノンをやたら好む話など、ディノの話はテンポよく続いた。
そして気づいたらベッドに横になっていて、「おやすみ、いい夢見てね」と額を撫でられていた。
あまりに自然な流れに戸惑いながらもブランケットを肩まで引き上げ、目を閉じる。
静かな呼吸が整う頃、ソファに腰掛けたディノはスマホをいじるのをやめてはるなのベッドの横のサイドデスクに腰掛けた。
(スンチョリヒョン、きっとまだ自分を責めてる。ジョンハニヒョンは、今夜も何か仕掛けるタイミング伺ってたし。ウジヒョンとハオヒョンは、どこかで静かに犯人を追っかけてる)
そして、自分は——
(俺は、ここで見張る。何にも出来ないみたいで悔しいけど、“何も起こらなかった”って結果を作るのも、仕事だ)
(なんせ今本当に信じられるのはメンバーしかいない)
廊下には、遠くから聞こえるエレベーターの電子音と、空調の低い唸りだけ。
その静けさの向こうに、すぐ近くの部屋で眠りにつきつつある誰かの呼吸を、確かに感じていた。
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Linaria(プロフ) - milkvetch179さん» きゃーー嬉しいですありがとうございます😍これからも楽しんでいただけるように頑張ります🎶 (11月15日 0時) (
レス) id: 5491e187e2 (このIDを非表示/違反報告)
milkvetch179(プロフ) - 待っていました!!!嬉しいです🥺💕 (11月13日 15時) (
レス) @page3 id: 50cdaa3150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴち | 作成日時:2025年11月11日 20時


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