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犬と癒し ページ46

(やっぱ、疲れてるよな)

数日前のあの会議。
彼女が“何も言わずに飲み込んだ”あの日から、メンバーたちはそれぞれに守ろうとしていた。
でもミンギュは、どうにも言葉で支えるのが苦手だ。

だから——考えた。
自分ができるのは、“食わせること”。
それしかない。


[side:MG]
MG「……あ、はるなちゃん!」
廊下の向こうから彼女の姿を見つけると、反射的に声が出た。

「びっくりした……ミンギュさん?」

MG「うん。これからキッチン借りて料理しようと思ってて。よかったら一緒にどう?」

「料理?いま、ですか?」

MG「いま!」
にかっと笑う。
俺の笑顔に押されて、はるなちゃんは半分呆れたように「わかりました」と小さく頷いた。

MG「やった!二人で作る方が絶対うまくなるって」

社内の小さなキッチンに灯りがともる。
夜はもう深く、窓の外はしんと静まり返っていた。

MG「包丁、貸して。俺が切るよ」

「いいですよ、疲れてるでしょう」

MG「いや、俺が誘ったんだし大丈夫だよ。それに俺、こういう時こそ動きたいタイプなんだよね」

慣れた手つきで野菜を刻む。
包丁の音が、静かな室内に心地よく響いている。
時々、指先にかかる光が包丁の刃を反射してキラリと光った。

(ほんと、手が綺麗……)と無意識に見つめていたら、「ん?」と不意に目が合って、はるなは慌てて視線を逸らした。

「すごく手際がいいですね」

MG「でしょ?でもね、こぼす率も高いんだよ」
案の定、刻んだネギが床にぽろぽろと落ちている。

「ああ…言ったそばから」

MG「へへ、バレちゃった」

[side:はるな]
「味見してみて」と差し出されたスプーンには、温かなスープ。
ふわりと立ち昇る出汁の香り。

「……おいしい」

「やった!」
彼は満面の笑みを浮かべる。高い位置にある口に、犬歯がのぞいている。
その顔を見ていると、さっきまでの疲れが少しずつ解けていくのがわかった。

MG「俺ね、料理ってすごいと思うんだ」

「すごい?」

MG「だって、“生きてていいよ”って言葉にしなくても伝えられるもん」

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Linaria(プロフ) - てちさん» ご指摘ありがとうございます🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️初書きなものでなんの知識もなく、、危うく消されるところでした💧ありがとうございます😭🫶🏻 (10月9日 23時) (レス) id: 69dc979765 (このIDを非表示/違反報告)
Linaria(プロフ) - 赤福さん» 嬉しすぎます…!!😭ありがとうございます🎶 (10月9日 23時) (レス) id: 69dc979765 (このIDを非表示/違反報告)
てち(プロフ) - オリフラがたったままになっています(T_T)大好きな作品なので、削除されてしまったら悲しいです…お気づきになった際にご対応をお願いします。 (10月9日 23時) (レス) id: 787950b0c2 (このIDを非表示/違反報告)
赤福(プロフ) - 大好きなお話です!!やばい。。 (10月9日 21時) (レス) @page42 id: a06298082d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴち | 作成日時:2025年9月29日 14時

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