尖晶石は遊びがお好き ページ19
ru「これで良いかな…？」
部屋に戻った後、祭服を脱いで動きやすそうな服を棚から引っ張り出して身につける。
棚の中に入っていた服もどれもラウールにピッタリなサイズでやはり少し気味が悪い。
コンコン、とドアをノックする音がして、ドアを開ければ佐久間が立っていた。
sk「準備できた？行こっ！」
佐久間の後をついて、中庭の端の方に移動する。
少し暗めな、人通りの無さそうな所。
ここに住んでいるのはラウール達九人だけであるが、敷地内にいる人間が九人だけというわけではない。
護衛の兵士や、その他の王宮関係者も出入りする場合がある。
彼らから隠れる為に、佐久間はわざわざこの場所を選んだのである。
sk「ほいっ！」
ru「わっ！」
隠し持っていた木刀を一振、佐久間はラウールに投げ渡した。
ラウールはそれを両手でキャッチし、分からないなりに持ってみる。
sk「いい？両手での持ち方はこう！右手が上で、左手が下。で、振りかぶる時は思いっきりこうっ！」
ru「こ、こう…？」
sk「そうそう！センス良いでやんすね〜！まぁでも、正直やりやすい様にやるのがいいよ！俺だって大体片手で持っちゃうし！」
見様見真似で佐久間の真似をするラウール。
佐久間は感覚で物を捉えるタイプなのか少し説明は疎かだが、ラウールが理解するのには充分だった。
佐久間は一通り基礎を教えた後、とりあえずやってみるのが早いと感じ、あるゲームをラウールに提案した。
sk「ルールは簡単！相手の身体のどこかに自分の木刀が触ったら勝ち！」
ru「身体のどこか？」
sk「うん、そう！…あ、服の端っこの方とかは無しね！ちゃんと身体に当てる感じで！」
ru「おぉ…わかった。」
sk「あっあと、頭とか顔は無しね！怪我したらバレるし…力一杯ぶっ叩くのも無しで！」
ru「分かってる。バレたら俺も叱られちゃうしね。」
sk「んだね！…準備オッケー？」
ru「オッケー」
ラウールはしっかりと木刀を握り、佐久間の立ち姿を真似る。
…なんだか、ちょっとワクワクする。
こういう遊びは、以前ラウールもしたことがあった。
勿論木刀なんてものはなかったから、木の枝で代用していたが。
幼い頃を思い出し思わずニヤリと笑ったラウールを見て、佐久間も口角を上げる。
桃色の眼が、鋭く輝いた。
sk「じゃあ………スタート。」
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ゆ(プロフ) - れいあさん» お話書いていただきありがとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年12月19日 15時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - ゆさん» 大変長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ないです。めめラウのお話書かせていただきました…！全4話構成となります。ご期待に添えていれば幸いでございます。是非この作品をこれからもよろしくお願い致します……！ (2020年12月19日 13時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» いいえ！前からお話の構成は出来ていたのですが、お話の順番の関係で中々公開できず………。本当に申し訳ないです。更新頑張ります！リクエストありがとうございました！！！ (2020年12月18日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
晦由(プロフ) - れいあさん» ありがとうございます！正直、忘れられているかと思ってました(笑)2話読ませていただきましたが、続きが楽しみです^^更新頑張ってください！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - 晦由さん» 大変お待たせ致しました、あべさくのお話続編の方で書かせていただきました！全3話構成の予定です。ご期待に添えていれば幸いです。是非この作品をこれからもよろしくお願いいたします…！ (2020年12月17日 23時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年11月21日 19時
