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アリシラは自分の耳に触れた。
もの凄く熱を持っている。
なんだか嬉しい気持ちと、このことに対して喜んでいる自分への嫌悪感もあり複雑な気持ちになった。
「ポッター・ハリー！」
アリシラは顔を上げた。
あの子が…あの子が幼くして例のあの人を倒し、魔法界に平和をもたらした人なのね。
広間中が囁き声でいっぱいになっている。
みんなアリシラと同じ事を思っているのだろう。
帽子はしばらくの沈黙の末、「グリフィンドール！」と叫んだ。
「ポッターを取った！ポッターを取った！」という歓声も聞こえる。
この時アリシラは『ハリーポッターは魔法界の英雄である』と改めて認識した。
これでまだ組分けが済んでないのがアリシラも含めて4人だけになった。
緊張すると時間が経つのはあっという間で、気づくとマクゴナガル先生がアリシラの名前を呼んでいた。
「ブレットン・アリシラ！」
アリシラは転がるように前に進み出ると、スツールに座った。
広間の多くはもう組分けに愛想が尽きたようで、今すぐにも食事がしたいというように金のお皿を睨みつけている。
「フーム」低い声がアリシラの頭に響いた。
「ブレットン家の子供か。どこに入れたものかな？」
アリシラは帽子の内側の暗闇を見つめているとふとドラコのことが頭に浮かんだ。
「慈悲深く、頭も悪くない。………その上、魅力もあるようだな。ほうほう。」
アリシラは慌てて頭の中で再生されていた先程のドラコとの一連の騒動を掻き消した。
帽子に全て見られていると思ったからだ。
「ーーよって、、スリザリン！」
組分け帽子は最後の言葉を大広間に向けて叫んだ。
スリザリンのテーブルから拍手が沸き起こった。
アリシラが寮のテーブルの席に向かうとドラコは隣にスペースを空けた。
「これからもよろしくな。」
アリシラはドラコの差し出した手を握って握手した。
「うん、よろしく。」
「お、おい。どうしたんだよ。」
絶望と安堵がぐちゃぐちゃに入り混ざってアリシラは気づいたら泣いていた。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
