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アリシラの緊張は頂点に達していたが組分けは順調に始められた。
「ABC順に名前を呼ばれたら、帽子を被って椅子に座り、組分けを受けてください。」
マクゴナガル先生が長い羊皮紙の巻紙を手にして前に進み出た。
「アボット・ハンナ！」
いよいよ始まってしまった。
隣のドラコは余裕に満ちた顔つきで堂々としている。
「どうして、余裕なの？」
「余裕？僕が焦る理由はどこにある。僕が入る寮なんてもう決まっているようなものだ。」
ドラコは「君もだろう？」と言った。
「ハッフルパフ！」
帽子が叫び、右側のテーブルから歓声と拍手が上がる。
ハンナは嬉しそうにそちらのテーブルにかけて行った。
「ブラウン・ラベンダー！」
「そろそろだな、アリシラ。」
「え？」
ドラコは白白しく肩を叩く。
「グリフィンドール！」
一番左端のテーブルから弾けるような歓声が上がり、何人かが立って握手で迎えている。
その様子を見てアリシラはグリフィンドールにこの上ない魅了を感じた。
「ブルストロード・ミリセント！」
「あれぇ？」
ドラコが声を上げた。
「読み飛ばしなんて有り得ないよな？」
ニヤニヤしながらドラコがこっちを向いた。
「え？誰か呼ばれていない人なんている？」
アリシラが辺りを見回しているとドラコがアリシラの耳元で「ブレットン(bulletn)・アリシラ」と囁いた。
「ん、もう。やめて。それより、知らなかったの？私のー」
「私の“ブ”は珍しい“ブ”なの！BではなくてVなの。」
ドラコはふざけたようにアリシラの声色を真似ている。
「ちょっと！」
ドラコは意地悪く片方の口角をあげるとアリシラの耳に息を吹きかけ始めた。
「ん、、。まっ待ってよ！正気？全校生徒の前よ？！」
「君が静かにしていればいいのさ。」
ドラコは理不尽なことを言うとまた息を吹きかけてくる。
「ど、ドラコのドあほ！」「僕がドアホだって？」
組分けの内容が全く頭に入ってこない。
丁度、男の子が帽子を被ったままかけ出してしまい、爆笑の渦が起こったので二人のやりとりは掻き消された。
「マルフォイ・ドラコ！」
ドラコはもう一度息を吹きかけてくると前に進み出た。
帽子は頭に触れるか触れないかのうちに「スリザリン！」と叫んだ。
彼は特有の得意気な顔をするとこちらに軽くウインクしてスリザリンの寮テーブルについた。
この時、アリシラは不穏な視線が注がれていることに気づいていなかった。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
