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次の日の朝。
いつも通りリグオミ達と登校して、教室の前まで行くと
「おはよう、アモール」
ドアの所に、好青年の微笑みを光らせた彼がいた。
「あぁ……うん、おはよ。アローベル」
ー朝早くからどうしたのかな……まさか、"お気に入り"のことで?
「じゃあ、早速行こうか」
そう言いながら、彼は私の手首を掴んで教室と反対側の方へ歩き出す。
リグオミ達がやれやれ、という顔をしているのも、完全に気にしていない。
彼等の方から「頑張ってね〜」とか「生きて帰ってこいよ」なんて言葉が聞こえてきたのは、気のせいだろうか。ちなみに、後者の方の言葉にかなり違和感を感じたのも気のせいだと思いたい。
「ちょ、あ、アローベル?」
それに、彼は無心そうに言葉を返す。
「何」
「どこ行くの」
「美術室」
「えっ?授業は?もうすぐ始まるよ」
そんな質問に、彼は歩みを止めることなく答えた。
「サボる」
「は!?何言ってんの、無理だって…大体、単位とか落ちたらどうするの?」
そこで彼は足を止め、こちらを向いてニヤリと笑った。
「それについては安心して。僕が全部、評価7以上になるように遣り繰りしてるから」
「えっ?や、遣り繰り……?」
何のことか分からず、呟くように尋ねると
「そう。ここの評価は10段階制で、3以上あれば欠点は免れる。5、6くらいで平均だから7もあれば文句ないだろ?」
そんなことをあっさり答える彼に、
「一体、どうやってそんな…」
呆れたように半目で聞き返すと、
「…賄賂(ワイロ)だよ。」
とんでもないことを言い出した。
「えっ!?ちょっと、どういうこと!」
ー何やってんの、この人は…
「各教科の教師に、現実的な金額で出せるだけの金をばらまいてやったのさ。まぁ、誠実な奴らが受け取ってくれなかったのは、こっちにとって好都合だったけどね」
喜か哀か分からない表情をしてそう答える彼に、眉をしかめて喉から声を絞り出した。
「そ、……そこまでして、何で…」
すると、彼は私の頬に手を伸ばし何の躊躇もなく、
「君が気に入ったからさ」
好青年スマイルで、そう言い放ったのだった。
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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました！とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください！！ (2013年5月27日 20時) (
レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす！！自分だったらきっとここまで書かないでしょうｗ (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
＊りぃむ＊@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´｀＊)ここまで良くかけると尊敬しますｗこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます＊ (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです！がんばってください！！ (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cry | 作成日時：2013年4月8日 22時
