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___そして___
西「………これだけですか」
国「最善を尽くしたつもりですが…すみません」
依頼主の前に置かれていた書類には,“石川A”の年齢,性別,異能力の有無。それだけが書かれてあった
西「武装探偵社のあなたたちにも簡単に探られない方とは……でもこれだけ調べてくださったことには感謝しています,ありがとうございます」
そう言って女性は丁寧にお辞儀をする
国「いえ,こちらこそ情報がこれだけですいません」
西「いえいえ。あ,そろそろ時間なので行きますね!あと,俺は後日駅前の銀行で振り込んでおきますから!それでは」
そう言って女性は小走りで武装探偵社を出て行った
国「(……というよりも)」
国「おい,石川」
『……………』
国「そのイヤホンを外せ」
『…………』
国「ッ〜〜〜〜〜〜!」
すると国木田は乱暴にAのイヤホンを外した
『ぅわ…!ってどうしたんですか?国木田さん』
作業用BGMのおかげで集中していたと言うのに,それを邪魔されて少し不機嫌気味に言葉を放つA
あいにく様,今事務所は仕事やら入水やらといろいろでこの2人しかいない
国「お前…ここに来る前に何してた?」
『はい?』
国「武装探偵社の七不思議の一つ。“石川Aに関してほとんどの人はよくわかっていない”」
『そんなのいつの間に作られてたんですか?』
そんなものを作る暇があればさっさと仕事して私の負担を減らせよ
その言葉が喉まできたがとっさに飲み込む
国「………学生か?」
『違いますよ。そんなこと言ってないで,ほら。今朝言っていた書類の整理が終わりましたよ』
国「ん?あぁ,はやいな」
『1日中キーボード叩いてたら誰でもこうなりますよ』
そしてAはぐっと背伸びして椅子ごと窓の方へ向ける
『国木田さん』
国「ん?」
『私,ここに入る必要性ってあります?』
国「は?」
その数秒後,布の下でAは“しまった”とでも言いたげな表情をする
『い,いえなんでもないですよ。ただ………この探偵社は私のような人間がいてもいなくてもなりたちますし……もう代わりなんていくらでもいる
こんないてもいなくても変わりない役立たずひねくれたクズ野郎はタダの飾る事しか能のない置物だ』
そうくるりと振り向き,国木田の方をじっと見た
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雨曇り侑(プロフ) - 椛さん» 嗚呼,それはオリキャラ達の口調の例?みたいなものです! (2022年3月25日 21時) (レス) id: 1988c176de (このIDを非表示/違反報告)
椛 - あの、、、設定2にあるサンプルボイスというのはどういった物なのでしょうか? (2022年3月25日 20時) (レス) @page2 id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
テンプラさん(プロフ) - うん…白風ちゃん。本格的に嫌いになってきた。まぁ悪意なしっぽいけどね!!! (2021年12月19日 0時) (レス) id: ac3994717f (このIDを非表示/違反報告)
あの - 牧水。救世主。神。探偵社夢主以外でド正論言える人。と読んでて思いました(^^) (2021年12月15日 19時) (レス) @page48 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 白風、、、こいつもう悪女だろ!?自覚なしの悪女じゃん!!つーかそのねっとりボイスがいいんでしょうが!!何で分からないの!?馬鹿!?あっ馬鹿だった、、、(((いやおいおい (2021年12月15日 17時) (レス) @page48 id: 108e4cfb5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨曇り侑 | 作成日時:2021年11月23日 17時