ずっと想ってる。 (ページ5)

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嫉妬。ページ5

キーンコーンカーンコーン♪

校内に2時間目の終了を
知らせるチャイムが鳴る。

「あ。教室戻んないと。」
「次って何だっけ？」
「現文。」
「うわ・・・。退屈なんだよなぁ。現文。」
「その次なんて、道徳だぞ。道徳。」
「げ・・・。眠っちゃうよ・・・。」

なんて、軽口を言い合いながら教室に戻る。

「あ、鹿野君。どこで描いてたの？」

カノが教室に入るなり、クラスの女子が
声をかけてきた。

「どこだと思う？」

そう言って、話始めてしまったカノを
よそに、俺は窓際の自分の席につく。

あぁ。もう少し話していたかったな・・・。

カノがモテているのは知っていた。
まぁ、運動ができるうえに性格も顔もいい。
モテて当たり前だと思う。

だからといってそれをいばる
わけでもない為、男女共に好かれていた。

だから、カノの周りにはいつも人がいる。
友達だって多いはずだ。

友達の少ない俺にとっては羨ましいし、
それと同時に
楽しそうに話しているカノを見て嫉妬
してしまっている自分がいた。

その相手が女子なら、なおさらに。

「あぁ・・・本当に嫌になる。」

そんな俺の呟きは誰の耳に
届くわけでもなく、
青空に吸い込まれていった。