ずっと想ってる。 (ページ18)

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いつからか。ページ18

「・・・え？」

弁当の具をつかんだまま固まる俺を見て、
「図星かな？」と桜花は笑う。

「長年一緒にいる上に、あの鹿野君だもんねぇ・・・。」

その言葉に俺の頬はみるみる赤く染まる。

「な、んなわけないだろ・・・！」

そうしらばっくれると、桜花は更にニヤニヤ
し始めた。

「鹿野君が好きな人のこと話してるとき、あんなに傷ついたような顔してたのに？」

「ごほっ！」

こいつ見てたのか・・・。

「ね、いつから好きなの？」

「・・・は。」

桜花の中では俺がカノのことを好きだと
確定しているらしい。

「いつから・・・って。」
「だって2人とも、幼なじみなんでしょ？小さい頃からなの？」

「え・・・。」

いつから・・・か。

「いつからなんだろうな・・・。」

いつからか、
あいつが隣で笑っているのが
一緒に時を刻んでいくのが
手をさしのべてくれるのが当たり前で。

そんな当たり前の日常の全てのいつか。
数千日の一緒に過ごした日々のいつか。
俺もわからない、いつか。

でも。
恋は一瞬で落ちるものじゃないと思う。

じわじわと好きになっていく。
恋に落ちていく。

だから、いつかは分からない。

俺がそう答えると桜花は
「なんか詩人みたい・・・。」と
こぼしながらも、すぐに寂しそうな表情を
浮かべてこう呟いた。

「でも、後悔しないうちに想いは伝えなよ・・・？」

「え・・・。」

すると、桜花はぽつりぽつりと呟いた。