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44.2 ページ15

赤side

ジェ「おれ、運転できないからさ..タクシーになっちゃうけどごめんね?」


慎「ん...じぇしー...いた、い...」



...やっと言ってくれた。



よかったよ、ちゃんと慎太郎が助けを求めることができてさ。



頭をぐりぐりと俺の胸に、擦り付ける。
痛みからっていうのもあるんだろうけど、慎太郎なりの甘え方。




だって...



何時だったかな?
学生の時も、こんな感じだったもん笑




ジェ「痛いなぁ...ちょっと動くね?」



こくんと頷いたきり、ずっと眉毛をぎゅうっと寄せたまま涙をポロポロ流していた。



タクシーの中でも、思い出したように



「じぇし..ごめんなさい。..ごめ、ね」


なんて、意識朦朧としながら繰り返すから




俺はその痛みと、慎太郎の心の苦しさをちょっとでも吸い取ってやりたくて。





ガタイはいいけれど、それでも可愛い末っ子。
俺のグレーのコートに慎太郎の涙が染みを作るくらい、強く抱き寄せた。




•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚



緑side


頭を誰かに殴られているかのような頭痛。



我慢しようって思っていたのに...



あまりにも痛すぎて、隠しきれなかった。

本当はね..?



ジェシーに素直に甘えたかったよ。



でもさ...俺、もう23だし。



調子悪いからって、面倒みてもらうのも何か恥ずかしいし...申し訳なかった。


強がってみたものの...

結局、俺の身体は限界で。



ジェシーに抱っこされたまま家に連れて行ってもらった上に、知らないうちにベッドに寝かせてもらっていた。




慎「...じぇし?どこ?」



周りを見渡しても、ジェシーの姿はなくて不安がいっぱい。


もしかして、手を払っちゃったから?



ジェシーの好意を俺の勝手なわがままで、一度突き放してる。



そうやって強がったくせに、今度はジェシーの姿が見えないことに不安になるなんてさ..



俺はあまりにわがままで、幼稚だよ。




慎「ったい...い゛...はぁっ..ん」




またあの痛みが存在を主張してくる。




ガンガンと響く痛みとともに、何かが上がってきて気持ち悪い。



慎「んぅ...じぇしぃ..きもち、わるい..きて.」



この場にはいない頼りになるジェシーに、助けてもらいたかった。



慎「...け、いたい...うっ...」




それが出てきてしまわないように、片手で口を抑えながらジェシーの連絡先を押す。

44.3→←44.*頭痛(GREEN,RED)



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作者名:みかん | 作成日時:2020年12月8日 0時

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