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赤side
ジェ「おれ、運転できないからさ..タクシーになっちゃうけどごめんね?」
慎「ん...じぇしー...いた、い...」
...やっと言ってくれた。
よかったよ、ちゃんと慎太郎が助けを求めることができてさ。
頭をぐりぐりと俺の胸に、擦り付ける。
痛みからっていうのもあるんだろうけど、慎太郎なりの甘え方。
だって...
何時だったかな?
学生の時も、こんな感じだったもん笑
ジェ「痛いなぁ...ちょっと動くね?」
こくんと頷いたきり、ずっと眉毛をぎゅうっと寄せたまま涙をポロポロ流していた。
タクシーの中でも、思い出したように
「じぇし..ごめんなさい。..ごめ、ね」
なんて、意識朦朧としながら繰り返すから
俺はその痛みと、慎太郎の心の苦しさをちょっとでも吸い取ってやりたくて。
ガタイはいいけれど、それでも可愛い末っ子。
俺のグレーのコートに慎太郎の涙が染みを作るくらい、強く抱き寄せた。
•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚
緑side
頭を誰かに殴られているかのような頭痛。
我慢しようって思っていたのに...
あまりにも痛すぎて、隠しきれなかった。
本当はね..?
ジェシーに素直に甘えたかったよ。
でもさ...俺、もう23だし。
調子悪いからって、面倒みてもらうのも何か恥ずかしいし...申し訳なかった。
強がってみたものの...
結局、俺の身体は限界で。
ジェシーに抱っこされたまま家に連れて行ってもらった上に、知らないうちにベッドに寝かせてもらっていた。
慎「...じぇし?どこ?」
周りを見渡しても、ジェシーの姿はなくて不安がいっぱい。
もしかして、手を払っちゃったから?
ジェシーの好意を俺の勝手なわがままで、一度突き放してる。
そうやって強がったくせに、今度はジェシーの姿が見えないことに不安になるなんてさ..
俺はあまりにわがままで、幼稚だよ。
慎「ったい...い゛...はぁっ..ん」
またあの痛みが存在を主張してくる。
ガンガンと響く痛みとともに、何かが上がってきて気持ち悪い。
慎「んぅ...じぇしぃ..きもち、わるい..きて.」
この場にはいない頼りになるジェシーに、助けてもらいたかった。
慎「...け、いたい...うっ...」
それが出てきてしまわないように、片手で口を抑えながらジェシーの連絡先を押す。
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作者名:みかん | 作成日時:2020年12月8日 0時