第三十九話 魔女狩り ページ41
太古の昔、人は厄災を神の仕業だと信じていた。
そしてそれは、時代が繰り出されると共に変化して、
人はそれを、魔女狩りと呼んだ。魔女は十字架に括り付けられ、炙られる。
そして人々は、こう言った。神の名のもとに制裁を下す、と。
『…つまらない話ね。』
すとん、と本棚に本を戻す。後ろにいるエーミールは苦笑いを浮かべていた。
「私は結構好きですけどね、そういうものは。」と。
『結局は神様のせいにしたいだけじゃない。責任転嫁もいいところだわ。』
「そういうものはよく昔のことが書かれているんですよ。世界のことも知れていいでしょう？」
『…古代の人は馬鹿ね。魔女なんているはずないのに。』
きょとんとした顔で、エーミールは私の顔を見た。
いないと思いますか？と、彼はそう言って。
「私はそういうものは信じてみたいなあと思います。だって、興味深いじゃないですか。」
『まあ、本当にいるのであれば、興味は湧くかもしれないけれど。現実味が無いもの。実際に人でも呪ってくれたら分かりやすいのだけれど。』
彼が明らかわかりやすく表情を変えたので冗談よと言う。
基本的目で見たものしか信じない私からしたら、魔女だの悪魔だの馬鹿馬鹿しいとそう思う。
ああ、でも。
打首とかも、一種の魔女狩りかもしれないわね。
全てを狂わせた元凶として、首を飛ばされた彼女。
まじないなんて、ひとつも使っていなかったけれど、十分にあれは魔女の顔をしていた。にたりと、口角を釣りあげて。
まぁ、もうどうでもいい事ね。全て終わったことだもの。
『…そういえば、以前E国で捕虜…というか、兵士に引入れる事になってた子はどうなったの？』
「あ〜…その、今は地下牢にいて…。」
ふむ、と相槌をうつ。
エーミールの言うところ、彼は未だにE国への忠誠心が残っているのだとか。そのせいで以前は暴れ、結果地下牢にぶち込まれたと。今は飲まず食わずでいるらしく、それでいられるのが奇跡だとか。
『凄いわね、そこまでいくと。』
「はい…何とかこちらに引き入れられないかと、私もグルッペンさんも、トントンさんまで出てきて説得しているんですが…、やはり難しくて。」
『言うことを聞かないのであれば殺すしかないじゃない。それとも何？あなた達が彼を渋るほど、秀でた才能でも？』
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はしばみの揚げ物(プロフ) - 霜華さん» (レスつけてなかったです…！！！)はしばみよりすごい作品を理解してるかたですね…！？？！？更新ゆったりまったりですが頑張ります！！！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
霜華(プロフ) - 常に冷静沈着で俯瞰し、諦観している感じの子が大好きマンだから読んでて楽しいです…！あとメンバーの性格(？)が色濃く表れていて好きです！更新頑張ってください！！ (2022年8月17日 19時) (レス) id: fd554933f3 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - ロックマさん» わあ！！ありがとうございます…っ！！！頑張ります！！！！ (2022年8月16日 15時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
ロックマ - むちゃくちゃ好きですこの作品!!!!! これからも頑張ってください (2022年8月16日 12時) (レス) @page19 id: 7ddd684455 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - イナリさん» こういう系のお話を書きたかったので…！！ノリと衝動で書いたので、足らない部分があるかもと思っていましたが、そう言ってもらえて嬉しいです！！(更新頻度はバラバラです生きてる時もあれば泥みたいになってる時もあります…笑)ちまちまと更新頑張っていきます！！ (2022年8月15日 20時) (レス) @page16 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年8月13日 18時
