第十七話 意味の無い ページ19
「…どういうことだ？」
彼の瞳が、ぎらりとこちらを睨んでいる。
『ああ、いや。そうね、お国の為に、自分の為なら幹部さえも盾にする人だもの。
他国との同盟だとか条約だとかの為に、一人の人間を犠牲にするのね。』
液晶の中の男性は、息を詰めたような表情をした。
まるでこう言われるとは思っていなかった、と言うような。
『彼女はね、私が国の人間だと名乗ってもいなかったのにナイフを振ったのよ。
それでもあなたはそう言える？私ではなく
総統閣下は、絶句していた。
液晶の向こうは、なんだか慌ただしくて。
なんで来てるの！と猫耳フードの男性が、後ろの方を向いて喋っている。
「あ…さっきぶり〜、どうも〜？」
『…ああ、はい。』
からからと車椅子を押してきたのは、さっきの女性だった。
ひらひらと手を振っているが、顔色は悪そうだ。
「あの〜、途中から話聞いてたんだけどさ、僕も行動が早すぎたかなって。
えっと…何さんかわかんないけど、君がいなかったら、本当に酷いことになってたかも。」
『そう。その代わりあなたが酷いことになってるけど。』
僕は死んでないから！と謎理論を立てる彼女。
『…まあ、生きてるのならいいわ。』
大きな面倒事にならなくて良かった。また書類が増えるとこだったし。
そうなったらあの一日置いたもやしみたいなトントンが、次はバーサーカーになるかもしれない。
『…話はそれだけ？私が要る話は済んだみたいだし、先に失礼するわ。
条約だの同盟だの、そういう話はそちらでお願い。』
あの日常国の人達の反応を見るに、平気そうだしな。
好感度はちょっと下がっても、敵対まではいかないだろう、多分。
逆に、それで国外追放とかになった方が、私としては都合がいい。追いかけてくる者もいなくなるし、私は鳥籠から抜け出せてハッピー。
…ああ、でもゾムとかは追いかけてきそうね。というかあの人だけは本当に地の果てまで来そう。
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はしばみの揚げ物(プロフ) - 霜華さん» (レスつけてなかったです…！！！)はしばみよりすごい作品を理解してるかたですね…！？？！？更新ゆったりまったりですが頑張ります！！！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
霜華(プロフ) - 常に冷静沈着で俯瞰し、諦観している感じの子が大好きマンだから読んでて楽しいです…！あとメンバーの性格(？)が色濃く表れていて好きです！更新頑張ってください！！ (2022年8月17日 19時) (レス) id: fd554933f3 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - ロックマさん» わあ！！ありがとうございます…っ！！！頑張ります！！！！ (2022年8月16日 15時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
ロックマ - むちゃくちゃ好きですこの作品!!!!! これからも頑張ってください (2022年8月16日 12時) (レス) @page19 id: 7ddd684455 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - イナリさん» こういう系のお話を書きたかったので…！！ノリと衝動で書いたので、足らない部分があるかもと思っていましたが、そう言ってもらえて嬉しいです！！(更新頻度はバラバラです生きてる時もあれば泥みたいになってる時もあります…笑)ちまちまと更新頑張っていきます！！ (2022年8月15日 20時) (レス) @page16 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年8月13日 18時
