◆ ページ21
iw「………あ！そうだ！」
fk「！？！？」
先程の暗がりでの違和感を思い出し、深澤の両肩をガシリと掴む。
それに驚いた深澤は目を大きく見張り、大袈裟にびくりと身体を跳ねさせた。
iw「ねぇ、もしかして怪我してる？」
また少し驚いた表情をした深澤だったが、何かを誤魔化すように目を伏せてふるふると首を横に振る。
しかし、無意識のうちに手が動き、右の脇腹に手を添えた。
＿＿＿そこか。
fk『た い し た け が じ ゃ な い』
iw「嘘だ。」
fk「ッぃ゛……！？」
半ば強引に岩本が深澤の服を捲れば、その拍子に鈍い痛みが走って深澤から声にならない音が漏れる。
喉から無理矢理搾り出された様な音に罪悪感を覚え岩本は手を離そうとしたものの、予想以上の有様に動きを止めた。
iw「お前、これ……！」
痛々しい数々の打撲痕。
時間が経ち薄茶色になっているものから、出来たばかりの青紫色のものまで。
明らかな虐待。
それを行う人間なんて、考えずにも見当がついた。
最初は見られまいと抵抗した深澤だったが、岩本に力で勝てないと気づき諦めの表情を浮かべる。
少し何かを考えた後、ため息をついて口を開いた。
fk『に げ よ う と し た ば つ』
iw「逃げようとした？」
fk『だ っ て こ こ つ ま ら な い』
………逃げ出そうとして、それがバレて罰として体罰を喰らっていたのか。
特に怯えも悪びれもせず言葉を表すその姿からして、何度も今まで繰り返している様だった。
声が出ないのはそれによる心因的ストレスか、元々のものなのか。
何にせよ、今このほぼ初対面の状況で聞くことでは無い気がして岩本は数々の疑問を心の内にしまった。
iw「とりあえず冷やせ。水は緩いから、冷蔵庫のものでいいや。」
近くの椅子に座らせ、冷蔵庫の冷えてる飲み物の瓶を取り出し、肌が冷え過ぎてしまわないように薄手のタオルに包む。
てきぱきと慣れた様子で動く岩本を、深澤はぼーっと眺めていた。
iw「冷た過ぎ？」
瓶を深澤に渡し患部に当てさせ、温度が適切かを尋ねる。
首を横に振った深澤を見て安心し、ジュースを少し口に含み渇いた喉を潤した。
iw「あー…なんかさっき姿勢変える時痛そうにしてたからさ。気になって。」
ジュースで気持ちが入れ替わり、深澤の怪我に気がついた理由を大雑把に述べる。
それを聞いて納得した様な様子を見せた深澤に、岩本も頷いた。
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そら。 - お忙しい中リクエストに応えていただきありがとうございました！まさに読みたかった場面で感動です…。これからも頑張ってくださいね、応援してます！ (2021年1月31日 22時) (
レス) id: c6c4969a03 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - そら。さん» 大変遅くなりました、リクエスト書かせていただきました…！全4話構成となっておりますので、是非読んでいただけたら幸いです！ご希望に添えていればいいのですが、、是非これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2021年1月31日 17時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - Rawさん» こちらこそです！！！かなりお話が長くなってしまいました、(笑)え、是非是非！！！リクエストいつでもお待ちしております！いつもこの作品を本当にありがとうございます！ (2021年1月11日 11時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
Raw(プロフ) - れいあさん» 今回もリクエストに応えていただき、本当にありがとうございます！今回のお話も本当に凄いです！！また機会がありましたらリクエストしてもよろしいでしょうか、、？ (2021年1月3日 23時) (レス) id: c8dae37643 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - Rawさん» 遅くなり申し訳ありません、目黒くんのお話書かせていただきました…！中々ご希望に添えているか不安ですが、出来る限りやったつもりなので是非読んでいただけたら幸いです。リクエスト2度も本当にありがとうございました(泣) (2021年1月3日 20時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年12月12日 8時
