紛らわしい話 ページ27
吉沢亮 Side
今日最後のスケジュールだった雑誌の取材が、相手側の都合で後日になった。
お陰で予定より随分早く帰れることになって、単純に気分は上がる。
手早く帰り支度を済ませ楽屋を出ると、地下駐車場に停めてあるマネージャーさんの車に乗り込んだ。
「今日もAちゃんの家？」
「うん」
「最近ずっとだね。ちゃんと自分の家帰ってる？」
「帰ってるじゃん」
たまにだけど、という言葉は口にしないでおいた。
最後に自分の家に帰ったのは確か３日前。
その日は撮影が長引いて、終わったのが深夜２時過ぎ。
最初はAの家に帰るつもりだったけど、朝家を出る前に「明日早朝ロケなんだ」と言っていたのをふと思い出した。
この時間、Aは確実に寝ているだろう。
俺が帰って起こしてしまったら申し訳ないからと、その日は大人しく自分の家に帰ったのだ。
それでもここ最近の帰宅率で言えば、自分の家よりAの家の方が圧倒的に高い。
週の半分はAの家に帰るし、長いときは１週間以上ぶっ続けのときもある。
Aが退院した直後なんかは、１ヶ月近く毎日Aの家に帰った。
ぶっちゃけ、もう自分の家より居心地がいい気がする。
「毎日行って怒られないの？」
「うん」
「優しいねぇ」
「諦めたみたい」
「いや、ダメじゃん(笑)」
前は「帰らなくていいの？」とか「撮られるよ？」なんて心配そうによく言っていた。
でもつい最近観念した様に「もう好きにして」と呟いてからは、開き直ったのか何も言ってこない。
その代わり、今まで全部Aが一人でやっていた家事を少しずつ俺にも頼むようになった。
と言ってもAが忙しい時に「グラス洗っておいて」とか「タオル畳んでほしい」とか、そんな簡単な事ばかりだけど。
「家賃勿体無いね」
「そうだね」
「一緒に住まないの？」
「俺はそれでもいいんだけど」
「Aちゃんが乗り気じゃない？」
「どうなんだろ？」
そういえば、こういった話をきちんとしたことなかった。
正直俺としては、一緒に住んだ方がいろいろと都合がいい。
Aがまた無理してないかとか、我慢してないかとか、そういったことにすぐ気付けるから。
Aは今の半同棲？みたいな状況をどう思っているんだろうか。
「ちゃんと相談したら？」
「うん、そうする」
Aが帰ってきたら話してみようかな。
流れる景色を眺めながら、どう切り出そうか考えていた。
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ちぇよちゃのえくぼ - もう少しBTS、twiceの絡み増やしてほしかったです。。。 (2020年5月16日 19時) (
レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - この作品大好きです！更新楽しみに待ってます！ (2019年9月11日 0時) (レス) id: 7c69be82b3 (このIDを非表示/違反報告)
mio_chan - 面白くて１から一気読みしました（笑）リクエストでジャニーズWESTの小瀧望くんと撮影して、その後デート？して欲しいです!長くなってしまい、ごめんなさい。 (2019年7月21日 16時) (レス) id: 3d4203c6fb (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - リクエスト２つも書いて頂いてありがとうございました！リオさんの文章大好きです。 (2019年7月20日 13時) (レス) id: e90feb906e (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - ananのお話めっちゃニヤニヤしました笑笑更新頑張ってください！ (2019年7月6日 14時) (レス) id: c7cb052be8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオ | 作成日時：2019年6月2日 7時
