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それから数日後。
約束より少し早い時間に部屋のインターフォンが鳴った。
ドアを開けるとまっけんがニコニコしながら入ってくる。
「いらっしゃい」
「会いたかった」
まだ玄関だというのに、ぎゅーって効果音がするんじゃないかってくらい抱きつくまっけん。
「まっけん、ここ玄関だよ。早く中入って」
「うん、お邪魔します」
あの後、デートは私の家に来たいと言ったまっけん。
それならうちでお祝いしてあげようと、二つ返事でまっけんを招待した。
「Aの家来るの初めて」
「そうだね」
「来たかったんだ」
「そうなの?」
「いろんな人がAの家に行ったってSNSにアップしてるから羨ましかった」
まっけんはそう言って、物珍しそうにキョロキョロと部屋を見渡している。
「あ」
「ん?」
「あのぬいぐるみって、水族館行ったときのやつだよね?」
「そうだよ」
「可愛がってくれてる?」
「もちろん」
笑顔で答えたら、まっけんはぬいぐるみを撫でながら
「お前可愛がってもらってよかったなぁ」
なんて言ってる。
その姿が可愛くて、こっそり写真を撮った。
「うちに来たのはいいけど、何する?」
「映画でも観ようよ」
「そんなのでいいの? 本当に出掛けなくてよかった?」
「うん、Aを独り占めしたかったから」
恥ずかし気もなく言ってのけるまっけん。
もう慣れたからなんともないけど、相変わらずストレートな人だなぁ。
DVDをセットして飲み物とお菓子をテーブルに用意して。
ソファーに座ろうとすると、まっけんが私の手を引いた。
「Aはこっち」
「え?」
手を引かれ座ると、まっけんに後ろから抱き締められた。
「これで観るの?」
「うん」
「観にくくない?」
「今日は彼女なんだからいいでしょ?」
そう言えばそうでしたね。
言い出したのは自分だから、大人しくされるがまま。
そのままの体勢で映画を見終わると、まっけんが私の肩に顎を置いて喋りだす。
耳元がちょっとだけくすぐったい。
「ご飯どうする?」
「私が作るよ」
「作ってくれるの?」
「お祝いだもん」
「嬉しい」
実はケーキも作ってるんですよねー。
驚かせたいから、それは内緒だけど。
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リオ(プロフ) - kikiさん» kikiさん、かしこまりました。しばらくお待ちください。 (2018年11月25日 12時) (レス) id: fe0c652e28 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 年下の俳優と年上の俳優verをお願いします (2018年11月24日 21時) (レス) id: 21a39a4148 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - kikiさん» kikiさん、リクエストありがとうございます。特にこの人、などご希望ございますか?あればお伺いしますし、なければこちらで決めさせていただきます。 (2018年11月24日 20時) (レス) id: fe0c652e28 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - ユーロさん» ユーロさん、いつもありがとうございます。かしこまりました、しばらくお待ちください。 (2018年11月24日 20時) (レス) id: fe0c652e28 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - いろんな芸能人と付き合ったver書いて下さい (2018年11月24日 14時) (レス) id: 21a39a4148 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リオ | 作成日時:2018年11月9日 12時