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「Aさん、今帰りですか?」



昼間そんなことを考えてしまったからなのか。
タイミングがいいのか悪いのか。
会社を出たところで、後ろから吉沢さんに声をかけられた。



「ええ、そうです」


「じゃあ食事でもどうですか?」


「……今日はちょっと」


「じゃあ駅まで一緒に行きましょう」



綺麗な顔で可愛く笑って。
ほら、周りがチラチラ見てる。
これもまた、明日には会社で噂になってるんだろうな。
一緒に帰ってた、とか。



「吉沢さん、今日はお早いんですね」


「今日は残業しちゃいけない日ですからね」



あぁ、そういえば今日はノー残業デーだったな。
色々考えてて、すっかり忘れてた。



「だから食事行きたかったんですけどね」


「……すみません」


「……デートですか?」


「え?」



吉沢さんの方に目線を向けると、彼の綺麗な目と視線が合った。
真剣な表情の吉沢さん。



「この後、彼氏とデートなのかなって」


「……ご想像にお任せします」



いや、さっきは断ったけど、実はこの後予定ないし。
そもそも彼氏いないし。



「そう、ですか」



でもそれを知らない吉沢さんは、少しだけ笑って。
なんだか気まずくて



「吉沢さんこそ、早く終わる日くらいデートしなくていいんですか?」



と尋ねると



「……さっき誘って断られました」



と、さらに気まずくなる答えが返ってきた。



「……失礼しました」


「Aさんのことですよ?」


「……え?」


「さっき断られちゃいましたから」



眉を下げて少し困ったように笑って。
普通の女の子なら、きっとここでキュンってしたりとか、ドキドキしたりとかするんだろうな。



「え、と、すみません」


「いいんです、また誘いますから」



にっこり笑った顔は、もう眩しいくらいで。
これに落ちた女の子は、今まで何人いたんだろう。
危うく私もその中の大勢になるところでしたけど。

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設定タグ:吉沢亮 , 恋愛   
作品ジャンル:タレント
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リオ(プロフ) - ねのさん» ねのさん、コメントありがとうございます。吉沢Sideも公開できるように頑張ります。 (2018年10月21日 19時) (レス) id: 17091ee08c (このIDを非表示/違反報告)
ねの(プロフ) - 完結おめでとうございます!ぜひ、別side編も読んでみたいです (2018年10月21日 1時) (レス) id: 9139ef9cf8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオ | 作成日時:2018年10月14日 15時

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