【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ9)

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57話ページ9

『地界に行くの？』

tn｢そうや。大事なもん置いてきてもうてな...行ってくるわ｣

トントンはその場から立ち去ろうとする

僕も、何か手伝えるかも...

『ぼ、僕も行く。何か手伝いたい』

tn｢何やA。今日は偉い俺についてくるなぁ...｣

今日の朝も昼もトントンにベッタリだった...別にトントンと一緒にいたい訳では無い。1人になりたくないだけだ

それだったらトントン以外でもいいのでは？と思う人はいるだろう。でも、何故かトントンじゃないと嫌だ

『別にいいじゃんか。...ほら！早く行こ？』

tn｢お、おん...｣

『何か...ボロくなってない？』

tn｢一応何日も経っとるからなぁ。誰も掃除しとらんからホコリとかも溜まる｣

トントンは元自分の部屋に入ったりグルッぺンが元いた場所に入ったりしてあちらこちら何かを探していた

『僕はどこ探せばいい？』

tn｢あー...そこら...辺....｣

トントンは急に静かになる

何かに気づいたのか辺りを見渡す

『ど、どうしたのトントン...』

tn｢これはあかんなぁ...逃げるでA｣

『えっ？』

トントンは僕を抱え窓ガラスを割り下に降りた

『どうしたの？？』

tn｢ええから口押さえとき｣

物陰に隠れる

何がどうなってるのか...

すると、人の声が聞こえた

｢チッ...逃げやがった｣

｢人間いたな...捕まえて売ると高値で売れるぞ...｣

｢でもお前っ、近くに吸血鬼いただろ...？ちょっと不味いんじゃね？｣

｢何言ってんだよ。俺らも吸血鬼じゃねぇか...力で勝てばいいんだよ｣

そう言い男達はケラケラと笑う

tn｢A、ちゃんと俺に掴まっとけよ？｣

『？？』

よく分からないがコクコクと顔を縦に振る

tn｢ちゃんと掴まっとかんと...落ちるでっ！｣

トントンはそう言うと高く飛び建物の屋根に乗った

『ちょ、そんなの聞いてないっ！僕高いとこ無理だって！』

tn｢ちゃんと掴まっとけば大丈夫や｣

そう言いながらトントンは屋根の上を走ったり飛び乗ったりした

トントンの後ろからはあの男達が追いかけていた

tn｢しつこいな...｣

下を見ると高すぎて目を瞑る...本当に高い所は嫌いだ...

しばらくトントンは走っているともう男達は後ろにはいなかった

tn｢はぁっ...撒いたか...｣

息を切らしながら周りを見る

すると、油断しているトントンの足を、先程の吸血鬼が掴み下に引っ張る

tn｢くそっ....｣

僕とトントンは下に落ちていった