【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ37)

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84話ページ37

餓鬼視点

｢しくじってしまいましたね....｣

左腕が動かず腕を反対側の手で支えながらゆっくり歩く

｢悔しい...悔しい悔しい悔しい！！あいつがいなければっ！あいつさえ邪魔しなければ！！｣

白い壁をドンッと思い切り叩く

｢やめなさい餓鬼｣

｢っ！？...イグ様っ....｣

ある部屋へ入るとその部屋は血のように赤黒い部屋だった

｢す、すみませんイグ様...｣

ig｢...壁が壊れたらどうするの？直す？...聞いてるの餓鬼｣

｢聞いております...｣

鋭い目が私を見る

？｢餓鬼可愛そぉ...我だったらそんな事せぬぞ？｣

｢くっ....｣

ig｢もういいわ。帰りなさい｣

イグが指を鳴らし気づくと自分の部屋に立っていた

｢チッ...腕が動かない...｣

薬品、医学の本など机の上に色々置かれている

私は人間の頃、医学が好きだった

医者になりたかったのだ

でも、そんな願いなど...

叶わなかった

｢こんな傷くらい...治せますよ...｣

カチャカチャと器具などを使い自ら治療をした

｢ゲホッ...私ももう長くはありません...私の跡継ぎを探さなければ...｣

そういえば...あのAっていう人間...確実に殺したつもりだが....何故生きていたのか...

｢...ふふ。次の跡継ぎが決まったようですね｣

あの人間なら私の力をちゃんと扱える...

扱えなければ.....

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A視点

sn｢治り早いね...｣

『そかな...』

しんぺい神は僕の頭に巻いていた包帯を取る

あれからもう傷は治っているらしい...どうなってんだ僕の体...

sn｢治っててもまだ触っちゃ駄目だよ？｣

『分かってるって』

sn｢あと激しい運動も駄目！｣

『はーい』

しんぺい神に適当な返事をし医務室を出た

廊下を歩いているとオスマンと会った

os｢あ、A｣

『オスマ....ン？』

よく見ると、オスマンの服は返り血を浴びたのか血が着いていた

『どうしたのその服...』

os｢知りたいんー？｣

そうオスマンはニタァと笑う

『や、やめときます....』

なんか聞いてはいけなかったのかも...

os｢そんな事よりさ...Aの首についてる首輪...いい加減外さんの？｣

『それが...』

あの時無理矢理付けられた首輪...気持ち悪すぎて今すぐにでも外したいが、何故か外れない

Aは首輪に触れた