2-13 side:K ページ17
2-13 side:K
俺は何も知らない。よこーさんに頼まれた仕事の内容も、玉がどんな“悪い人”なのかも、藤ヶ谷のことだって――その名前以外、何も知らないんだ。もうこれ以上、驚くことなんてないのかもしれない。だから――
「玉、お願い・・・本当に・・・やめて・・・！！」
――これから何をされるのかも・・・分からなければよかったのに。
「・・・やっぱり胸を弄っただけでこんなになってるじゃん」
荒い吐息で懇願するも、玉には全く響かないようだった。玉が俺の下肢に手を伸ばし、中心にあるモノをやわやわと握りこんでくる。力が加えられる度に俺の動かないはずの身体は反応を示してしまっている。
「やだ・・・本当に・・・こんなこと・・・」
「全然説得力ないよ、ミツ」
さてさて、と玉が自分の着ていたシャツを脱ぎ始める。
「そういえば、ガヤはどうする？」
別に部屋を用意させようか？と玉がその場に立ちつくして、ただ俺達を見つめている藤ヶ谷に視線を送る。
「それとも・・・一緒にミツを抱く？」
――いたずらっ子のように無邪気に微笑む、天使のような悪魔の・・・玉。
「・・・そうさせてもらうかな」
――悪魔のように魅惑的で、でも相棒だからって信じたのに・・・藤ヶ谷。
ベッドに腰をかけ、俺の髪の毛をクシャッと撫でまわす藤ヶ谷に、俺は縋るように視線を送ってしまうが、藤ヶ谷の瞳にはどうやら俺なんか映っていない。先ほどまで携帯に瞳を向けていたのと同じように――どうしてさっきまでは俺の気持ちを見透かすように揶揄っていたくせに。俺は、ずっと、ずっと――
「うっ・・・ぐすっ・・・」
「・・・ミツ、泣いてるの？」
――藤ヶ谷に助けを求めて縋っているのに。
「泣き顔も可愛いね」
余計に興奮する、と玉は自身を取り出すと俺のモノと一緒に擦り上げ始める。
「はっ・・・あっ・・・あんっ・・・」
「玉、先に北山の口でやらせてもらっていいか？」
「オッケー、俺、多分すぐミツの穴に挿れちゃうと思う」
「じゃあ、北山・・・こっち向いて」
無理矢理顔を藤ヶ谷の方に向けさせられ、息苦しさに喘いでいた口に藤ヶ谷のモノが突然侵入してきた。
「んぐ・・・んっ！んっ！」
「やばっ、ミツの顔がエロッ！今までで一番楽しい夜になりそう・・・！！」
二人の悪魔に囚われてしまった俺は、どこにももう逃げられない――
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作者名：ほわわ
| 作成日時：2019年5月7日 0時
