【Fischer's】会いたい (ページ34)

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マサイの家に着いてから、この6年間のことを色々と話した。

あの時はたまたま兄の転勤と重なったこと。

新潟の祖父母の家で暮らしていたこと。

……ずっと動画でフィッシャーズを見ていたこと。

一通り話して、少しの沈黙のあとシルクが口を開いた。

シ「………お前さ、戻ってこねぇの？」

『…………。』

それは、私にとっては嬉しい問いだった。
欲を言えば、またみんなとバカやりながらこっちで暮らしていきたい。
だけど………

『……柳田さんのこと思い出すと怖くて…。』

私がまた動画に出たらきっと柳田さんが気づくはず。そしたらフィッシャーズのあることないことをネットに流すんじゃないか……。
そう考えると、怖かった。

シ「…もう6年だろ？大丈夫だって。自慢じゃないけど、俺ら結構有名になったし、事務所にも入ってるから多少のデマが流れたって平気だよ。」

ぺ「そうそう。それに本人にはあの時きちんと灸を添えたからね。」

『え？灸？』

シ「おぅ。主にモトキがな。」

ペ「いやぁーあんなにキレてるもっきゅん見るの初めてだったなー。マジで怖かったもん。」

モ「えーやめてよw恥ずかしいじゃん！」

え、あの温和なモトキがキレた！？

てか、灸って一体何したの………？

聞こうとしたけどモトキの笑顔を見てやめた。あ、ダメだ。なんかこの笑顔は怖いぞ。

ホントに何があったんだろう……。

マ「まぁとにかくさ、お前は安心して戻ってきていいってこと。」

ダ「お前がいて本当のフィッシャーズなんだからな。」

ペ「おっ、ダーマいいこと言うね〜。」

ダ「うるせぇ！」

ザ「でも本当にそうだよ。」

ン「Aがいなくてずっと寂しかった。」

モ「こんだけ人数いるけどね、なんか物足りないっていうか。」

シ「6年経っても、お前が俺らの仲間ってことは変わんねぇよ。」

一人一人が言う言葉にまた泣きそうになる。こんなに泣き虫だったっけ私。

『…ホントに、いいの？戻ってきても。』

「「「「「「「当たり前。」」」」」」」

恐る恐る聞いた問いに全員揃って答えた。

カッコよすぎかよ、お前ら。
口に出すと調子に乗るから言わないけどね。