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ンダホside

A「…わかった、行くよ…。」

シ「おし。」

満足そうに腕を組むシルク。それからみんなでぞろぞろとンダホ号が停めてある駐車場に向かって歩き始めた。
でも歩き始めてすぐにAが立ち止まった。
俺とザカオも立ち止まる。

『どうしたの?A?』

A「……私、もう逃げないよ?」

ザ「?うん。」

A「や、だからさ……手、離していいよ?」

そう、ここまで俺たち、ずっとAの手を握っていた。


きっともう、本人の言う通りAに逃げようとする意志はない。

だけど……。



「『……やだ。』」



さっきさ、Aが俺とザカオに弱いって言ったけど
それは俺たちにも言えることだ。


6年間ずっと、探し続けてきた。
やっと会えた大事な大事な幼馴染。

もう、離したくないよ。

俺たちはぎゅっとAの手を握る力を強くした。

A「……ダホ、ザカ…。…みんな。」

ザ「ん?」

『なに?』

Aの呼びかけに先を歩いていたやつらも立ち止まってこっちを見た。
優しく問いかけると、Aはまた涙を流した。
やめてよ、俺まで泣けてくるじゃん。
あ、ザカオも泣いてる。

A「っ…ごめん、勝手にいなくなって。」

『…うん。』

A「ごめんっ…心配かけて……!」

ザ「ほんと、だよ…。」

A「……探してくれて…待っててくれてっ……、ほんとに、ありがとう…!」


さっき泣き止んだばかりなのに。
Aのその言葉にまた全員で泣いた。

でも、それと同時に笑ってた。




あぁ、やっと。

8人で笑えたね。

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作者名:リィオ | 作成日時:2018年5月1日 1時

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