【Fischer's】会いたい (ページ3)

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最初に仲良くなったのはンダホとザカオだった。
私たちは同じ幼稚園に通ってて、よく一人で砂場で遊んでいた私に声をかけてくれた。

ザ「ねぇねぇ！なにつくってるの？」

『え……おだんご……』

ン「え！？たべてもいい！？」

『おなかこわすよ…？』

あのときのンダホはすでに食いしん坊だったな笑

それから一緒に遊ぶようになって。
小学校に上がってシルクやモトキとも友達になった。男子とばっかり遊んでいる私を周りは少し変な目で見てたけど。あ、別に女子の友達がいない訳では無いけどね。

中学生になってそれぞれ勉強や部活で少し忙しくなったけど仲がいいのは変わらなかった。新しくマサイ、ダーマ、ぺけたんっていう仲間も増えた。

そんなある日のこと

「月島さん！荷物を持って職員室に！」

『えっ、先生？どうしたんですか？』

「…お父さんとお母さんが…………」

『…は………？』

父と母が死んだ。
交通事故だった。

私は両親と兄の4人家族で
父は会社員、母は看護師というどこにでもある普通の家庭だった。

でもその普通が突然崩れ去ってしまった。

兄は次の年で大学生になる予定だったが進学を諦めて就職の道を選んだ。

私は学校には休まず通ったけど、ショックが大きくてみんなと遊ぶ気にもなれなかった。

まるでプログラムされたロボットみたいに決められたことだけをやっていた。

でも、そんな私を無理やり連れ出してくれたのがシルクだったな。

シ「いつまでも過去を見てんじゃねぇ！俺らをもっと頼れよ！！」

ン「俺たちにできることがあったらなんでも言って！」

マ「頼りないかもだけどさ…話くらいなら聞けるし。」

モ「俺らでいいなら喜んで力になるよ！」

ぺ「一緒に遊びたいし。Aの歌、また聞きたいな。」

ダ「俺らがそばにいるんだぞ？最強じゃん。」

ザ「Aが元気になるならなんだってするよ！」

一人一人の言葉が心に響いて、あったかくて。
まるで氷を溶かしたみたいに目から涙が溢れでた。
初めてみんなの前で大声で泣いたっけ。

それからみんなのおかげで徐々に立ち直れた。
またみんなと遊んで、笑って。

中学3年でシルクが言った一言でまた私たちは動き出した。

シ「土手行かね？」