鑑識課の女【名探偵コナン】

クロシロ君事件 ページ10

米花町2丁目のアパートで火事があった。事件性が否めないということで鑑識の出動要請があり、今現場に到着した所なんだが、


「弓長警部、よろしくお願いします。」
「おぉ！A！よろしくな。」


火事現場に弓長警部ありだ。それはいいんだけれど、


「コナンくん、どうしてここに？」


またしても現場にふつうにいるメガネの小学生。しかも今回は小学生の数が多い。


「あ！Aお姉さん！僕のお友達の開人君がこのアパートに住んでて、今日遊びに来たんだ。そしたら火事で…。」
「そうだったの…。」
「弓長警部、この火事で亡くなった人いる？」


コナンくんは弓長警部を見上げて聞いた。


「幸い、死人は出ちゃいねぇが…その開人君の父親が大火傷を負って、今、集中治療室で虫の息だそうだ。」


無事だと言っても友達が命の危険に晒されたことは変わりない。しかもお父さんが重体とは、子供達もショックだろう。Aは心配そうな小学生達の目線に合わせてしゃがんだ。


「開人君きっと落ち込んでいるだろうから、君たちが元気付けてあげてね。」


Aの言葉に子供達はハッとして決意に満ちた表情になった。


「そうですよ！僕たち少年探偵団で開人くんを励ましてあげましょう！」
「うん！何したら喜んでくれるかな？」
「うな重あげたら喜ぶんじゃねぇか？」
「うな重で喜ぶのは元太くんだけです。」


真剣に話し合う子供達にAは微笑んで仕事に取り掛かることにした。

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