女子高生たち3 ページ48
「兄貴の名前、赤井秀一っていうんだ!」
「っ!」
Aの僅かな反応を逃さないとでもいうように、世良は不敵な笑みを浮かべた。
「そう、秀兄の死亡が確定した指紋鑑定をしたのは、あなたなんだよな?Aさん。」
そこまで知っていたのかと彼女の探偵としてのスキルに舌を巻かざるを得ない。恋愛トークをしていたはずなのに、いきなりの話の展開に蘭と園子はポカンとしている。
「なぁ、Aさん。指紋は本当に秀兄のものだったのか?」
真剣に、そして少し心配そうに聞く世良に、Aは、あぁこの子も赤井秀一の死亡に疑問を抱いているのだと感じた。
「指紋上はね。彼が触ったとされる携帯電話の指紋と遺体の指紋は一致してた。」
世良の目を見据えて言ったAに、世良は「そう。」と、目を伏せた。Aは続けた。
「裏を返せば、指紋だけとも言える。」
「!」
「他に身元を示すものが無かったのだから、赤井秀一の死に疑問を抱いてもおかしくないよね。」
「真澄ちゃんもどこか腑に落ちないからお兄さんの死に疑問を抱いているんでしょう?」と言ったAに世良の口は大きく弧を描いた。
「うん!ボク自身が納得する証拠を見つけるまでは秀兄が死んだとはまだ思いたくないんだ!」
今日ボク、Aさんに会えてよかったよ!と笑顔で言う世良にAも「私も真澄ちゃんに会えてよかったよ。」と微笑んだ。
「もちろん、園子ちゃんにもね!」
と、園子に言うAの笑顔に、園子の頬に熱が集まった。園子は蘭に「Aさんってば、人たらしな人だわ!」と言ったのを、蘭は笑顔で頷いた。
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風間 - アキさん» わざわざ突っ込む必要なくない?あなただってそうして 発砲 だとわかってるんだし。 (2022年8月11日 21時) (レス) @page19 id: b391deb645 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - 『かなりの至近距離での発泡』・・・炭酸?『発砲』では? (2019年11月30日 18時) (レス) id: e7946caf9a (このIDを非表示/違反報告)
シイラ - 面白い!どんどん読めちゃいます! (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ふなっしー - ふなっしー (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - ういさん» はじめまして!この小説を見つけていただいてありがとうございます!執行されたらもう降谷さんから後戻りできないですよね笑 2周目!ありがたいです。何回読んでも読み応えのある作品が作れるように頑張ります! (2018年7月17日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2017年6月1日 15時