占いツクール
検索窓
今日:1,506 hit、昨日:3,059 hit、合計:302,387 hit

41 ページ41

「……何年後になるか分かんないけど」
「…うん」
「個人の演技仕事で賞をもらって……国民的俳優なんて言われるようになって、」
「……」
「いつか、東京ドーム………いや、国立に何日も満員で入れられるようなアイドルになれたら」
「うん、」
「………今度こそ、俺と一緒にいてくれませんか」


北斗くんが、急にサイドテーブルに手を伸ばしたかと思ったら小さい箱を取り出してきた。


「次、会う時に渡そうって……Aちゃんが寝てるの起こさないように必死でサイズ測って買ったやつ。……もう、何年も前のだし安いやつだけど」
「……」
「もちろん捨ててもいいよ。……だけど、待っててくれる間はつけていてほしい」
「……バカだ。………バカだよ北斗くん」
「そうかな」
「他に好きな子できたらどうするの……」
「それはないから安心していいよ」


私の左手を持ち上げて、薬指にリングを通す。ぴったり、とはいわないけど落ちないくらいのサイズに……この人はあの時ちゃんと。私のことも大事にしようと頑張ってくれていたんだ、と、思って胸がいっぱいになった。




「……私、何もあげられるものないよ」
「お願いでもいいの?」
「え?うん」
「次会う時は、お互い呼び捨てにしようか」




その方が近い気がするから、と北斗くんは気恥ずかしそうに笑った。

そして、夜が明ける前に、私達はお互いの連絡先を消し合った。
タクシーを呼んで家を出る私に………北斗くんは。

あの日、私が雑貨屋で予約していた革のパスケースを持って見送ってくれた。



.

42→←40



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (552 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
922人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。