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「そんなこと、知らなかった。……マジで最低だ、俺。………ごめん」
「……っ、」
「本当にごめん………」


息が乱れてる私を落ち着かせながら、北斗くんはひたすら謝った。
そして、落ち着いた様子を見計らって「…もしその時、」と許されない言葉を言おうとしてるのが分かったから止めた。


「お願いだから、やめて。それだけは言わないで」
「……俺は、」
「北斗くんにそんなこと、言わせたいわけでもないし……それを言うならもう、一生北斗くんには会わない」
「なんでそんな、」
「応援してるんだよ、北斗くんのこと」
「………」
「一緒にドラマの感想を言い合った日から、ずっと。………ずっと、北斗くんのことを応援してる」


あの日、田舎に住む純粋な男の子が憧れた夢。誰しもが取れるわけじゃないチケットを手に入れて、それで十何年もがむしゃらに頑張ってきて。
北斗くんは、ゴールテープを切ったわけじゃない。スターターピストルは、まだ鳴ったばかりだった。



「デビュー、おめでとう。北斗くん」



ああ、伝え忘れてたと思って私ははっきりと彼に伝えた。
そうしたら、あの綺麗な涼しげな瞳からぽろぽろ涙が溢れていて、驚いた。
静かに、凪いだ海みたいな様子で彼は泣いた。
そして、ありがとう、と小さい声ではっきりと私に伝えた。


「……今度ね、静岡のおじいちゃんとおばあちゃんに会いに行こうと思うんだ。そしたら、きっと二人は北斗くんの話をするんじゃないかな」
「……」
「私は、皆に北斗くんのファンだって言うよ。……そしたら、好きってたくさん言えるよね?」
「……たくさん言ってくれるの?」
「周りが呆れるくらい言う。たくさん言う。……それで、一人でも多くの人が北斗くんのことを応援してくれたらいいのに」
「……頼もしいな」


お互い泣きながら、私達は結局想いを確かめ合わなかった。
だけどそれは言葉にしていないだけで、確実ななにかがあった。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

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