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人は本当に驚くと声も出ないし、私は北斗くんに嫌われたくなかった。

なんで、って言って「やっぱりやめた。帰って」なんて言われると思ったら怖くて何も言えなかった。でも私を組み敷いた北斗くんは、辛そうな顔をしながら唇を重ねてきて。
そして、首筋に軽く、吸い付いて戯れみたいなキスをされたとき。……これから、この人に抱かれるんだろうなと思った。
嫌なんて、思わなかった。馬鹿みたいだけど、嬉しかったから。……私は、北斗くんの首に手を回した。

彼氏がいるなんて言ってたのに痛そうにする私を見て、北斗くんは驚いていた。
躊躇いがちに「……初めて?」と聞かれて、何も言わない私を見て困ったような顔をした。
そこでやめてほしくなかったから、何も言わなかったのに、北斗くんは「…申し訳ないけど、やめてあげられない」と言ったから。
どうして、アイドルなんかになっちゃったんだろう?って、涙が溢れた。

もっと、普通に。
中1の秋、自転車で二人乗りをした時みたいに。彼が決めてたタイムリミットまでに事務所から返事は来なくて、彼は静岡で普通の男の子として過ごして。高校もダブらずに、一緒に大学生になんてなって。
……そして、いつか告白をして。
こういうことがしたかった。

北斗くんは、「好き」と「可愛い」をよく言った。それを聞くと魔法みたいに身体から力が抜けていって、あんなに痛かったのが嘘みたいに彼を受け入れられた。信じられないくらい胸がいっぱいになってふわふわしてるのに、女の子にはこうすればいいってわかってるのかな?と思うと、辛かった。
その辛さに顔を歪めていたら、「……痛い?」とおでこを優しく撫でてきた。
首を横に振ると、北斗くんはあの頃みたいに。……ただの、普通の男の子だった時みたいにあどけなく笑った。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

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