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◇2015◇冬





私が大学二年になるかどうか、それくらいに彼から連絡が来た。
それは、無事高校を卒業して大学進学する旨のメールで。私はそれに『おめでとう』と返した。そうしたら、『会いたい』と言われた。
彼の家に行くのは、高校ぶりだった。
ご両親は仕事でいないらしく、部屋がやけにしん、としていた。
迎えてくれた北斗くんはまた背が伸びていて、見上げなきゃ目が合わなかった。
そしてなんだか、冷たくて寂しげな瞳に変わっていた。

私はあとからニュースで知ったけど、あの時の6人でグループを組むことを、彼は既にこの時知っていた。
それに対する感情や、これからの不安を全部詰め込んだような瞳の色をしていた。
リビングでテレビを観て、私はなるべく自分の話をせずに北斗くんの話を聞いた。
北斗くんは面白くなさそうに、ぽつりぽつりと返事をしてくれたけど、私はそれだけで嬉しかったのを覚えてる。

時計の長針が一周するくらいのときに、卒業アルバムを見ようって話になったんだ。
私はてっきり、リビングに持ってきてくれるものだと思っていたのだけど北斗くんは自室に私を招いた。
シンプルな、片付いた部屋。白いシワ一つないシーツが張られたベッドに、彼らしいなと思った。
そこに座って、とベッドの前に座らせてもらってアルバムを二人で覗き込んでいたら……何か、話をしたきっかけで同時に顔を上げて目があった。

そんな至近距離で目が合ったのはキスをした時以来で、彼も少し驚いていたけど。何故か、あの綺麗な手が、私の髪の毛を耳にかけてくれた。
それに、どうしたの?と聞こうと思ったら、引き寄せられて触れるだけのキスをされた。
そして、「……彼氏いるの?」って、聞かれた。
私はその頃、彼の真似事のように、好きでもない人と付き合っていたから素直に頷いた。
この返事で彼が、動揺するのを望んでいたんだと思う。今思えば、そんなのは何も生まない戯言だった。
「……へえ」って、感情のない声が落とされて、北斗くんは私をベッドの上に引っ張った。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

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