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「……春ちゃん」
「ん?」
「映画、観てくる」
「え?」
「今ならレイトショー、やってるだろうから」
「危ないし付き合おうか?」
「春ちゃんこないだも観たやつだよ?」
「え、あれ観んの」
「うん」
「……薄々気付いてたけど、Aが好きなメンバーって」
「……うん、北斗くんだよ」


これは、擬似的な告白だ。

だけど春ちゃんは「そっかぁ、確かにかっこいいよね。演技上手いし」と言った。
「どこが好きなの?」と聞かれて、「…全部」と言えば、笑われた。
それが、まるで学生が放課後にコイバナをするみたいで………私がずうっとできなかったことを経験できたみたいに感じて、胸がいっぱいになった。
誰かに、自分の好きな人ことを言うことがこんなに幸せなことだって、知らなかった。



.



結局、私は一人で映画を観に行ってしっかり嫉妬して、でもすごく感動した。
映画館から出て、彼とのトーク欄を遡れば、そこには彼がひねり出しただろう内容が詰め込まれていた。

『おやすみなさい』
これは、再会した日の夜のLINE。私はこれに、スタンプで返した。

『○○日って、空いてるかな?』
このLINEに断りを入れて、このあと2週間私は未読無視し続けていた。最悪なのに、彼はあっけらかんと許してくれた。

『こーちがくれた』
のど飴の写真が送られてきて、私は『風邪引いたの?』って心配のLINEを送った。
そしたら、『喉使うこと多いから』『心配してくれたの?』なんてきて、素直じゃないから『おやすみ』って返したんだ。

そういう、彼とのやり取りが詰まっている。
宝箱みたいなものだと思った。

彼が、今はコンサートで地方にいることは知っていた。
その上で、私はトーク欄に打ち込んだ。


『映画2回目観てきたよ』
『本当はずっと、北斗くんのドラマとか観てたんだけど恥ずかしくて感想言えなかったこと、謝らせてください』
『すごく素敵だった。これからも応援してます』


捉えようによっては、別れのLINEみたいなそれはすぐに既読がついて。
慌てたように、電話がかかってきた。



.

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こより | 作成日時:2021年9月15日 12時

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